増大号特集 睡眠の正しい理解を促す70のトリビア
Ⅴ章 治療薬の話題
Q59 ベンゾジアゼピン系睡眠薬は使用しないほうがよいのでしょうか?
丹野 行博
1
,
斉藤 善貴
1,2
,
稲田 健
1,2
1北里大学病院精神神経科
2北里大学医学部精神神経科学
キーワード:
ベンゾジアゼピン受容体作動薬
,
benzodiazepine receptor agonist
,
依存性
,
dependence
,
離脱症状
,
withdrawal symptoms
,
睡眠障害
,
sleep disorders
Keyword:
ベンゾジアゼピン受容体作動薬
,
benzodiazepine receptor agonist
,
依存性
,
dependence
,
離脱症状
,
withdrawal symptoms
,
睡眠障害
,
sleep disorders
pp.777-780
発行日 2025年5月15日
Published Date 2025/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670050777
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A ベンゾジアゼピン系睡眠薬は眠れないときに眠りやすくする効果以外に,不安を和らげる効果や筋肉の緊張をほぐす効果もあり,診療科を問わず多く使用されている薬です。しかしその一方で依存性や離脱症状,転倒リスクの上昇も報告されています。そのため,睡眠衛生指導をはじめとした非薬物的な介入を行うことがまず優先されます。それでも不眠症状が改善しない場合には薬物療法を考慮しますが,依存性や離脱症状などのデメリットをメリットが上回るかどうか慎重に検討することが必要です。

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