Japanese
English
特集 精神疾患診療へのデジタルツールの活用
タブレット端末を活用した回想療法の開発
Developing the Reminiscence Therapy by Making Use of the Tablet Device
水野 純平
1,2
,
齊藤 千晶
3
,
西浦 裕子
4
Mizuno Jumpei
1,2
,
Saito Chiaki
3
,
Nishiura Yuko
4
1情報通信研究機構未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター
2大阪大学大学院生命機能研究科
3認知症介護研究・研修大府センター
4名古屋大学大学院医学系研究科総合保健学専攻作業療法科学分野
1National Institute of Information and Communications Technology(NICT), Center for Information and Neural Networks(CiNet), Osaka, Japan
2Graduate School of Frontier Biosciences, Osaka University
3Obu Center for Dementia Care Research and Practices
4Occupational Therapy Sciences, Department of Integrated Health Sciences, Graduate School of Medicine, Nagoya University
キーワード:
認知症
,
dementia
,
回想療法
,
reminiscence therapy
,
タブレットデバイス
,
tablet device
Keyword:
認知症
,
dementia
,
回想療法
,
reminiscence therapy
,
タブレットデバイス
,
tablet device
pp.73-80
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670010073
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抄録
回想療法は非薬物療法の1つで,昔の経験を想起して語りを促す介入手法である。介護・医療の場面では認知症者や抑うつ患者に対して実践されている。近年,デジタルツールを活用した回想療法が考案されている。本稿では認知症介護研究・研修大府センターで開発された回想療法「いきいきリハビリ」のアプリケーション開発過程,その有効性について紹介する。タブレット版「いきいきリハビリ」は従来版「いきいきリハビリ」を,タブレット端末を使って実施できるアプリケーションである。効果検証実験を行った結果,タブレット版においても従来版と同様に高齢者のQOL改善に効果があることが示唆された。同時に,導入に際してタブレットの操作を学習する必要性や,導入時の精神的な不安・ストレスの低減といった解決すべき課題も明らかになった。
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