増大号 悩みに答える検査血液学—ひとつ屋根の下の検査と診療をめざして。
1章 血算
網血小板数の測定と評価の注意点—ITPの診断も踏まえて
金子 誠
1
1三井記念病院臨床検査部
キーワード:
網血小板
,
RP
,
幼若血小板分画
,
IPF
,
免疫性血小板減少症
,
ITP
,
血小板減少症
,
自動血球分析装置
Keyword:
網血小板
,
RP
,
幼若血小板分画
,
IPF
,
免疫性血小板減少症
,
ITP
,
血小板減少症
,
自動血球分析装置
pp.1090-1093
発行日 2026年10月15日
Published Date 2026/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200700101090
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はじめに
網血小板(RP)は,骨髄から末梢血中に新たに放出されたばかりの幼若な血小板分画であり,血小板産生能を反映する指標である.この幼若な血小板分画は自動血球分析装置でも測定可能であり,シスメックス社の多項目自動血球分析装置で測定されるものは幼若血小板分画(IPF)と表記される1-4).近年,IPFは血小板減少症の鑑別において日常診療で測定される機会が増えた.その背景として,「成人免疫性血小板減少症診断参照ガイド 2023年版」5)(以下,文献5)において,血漿トロンボポエチン(TPO)濃度と幼若血小板比率(RP%またはIPF%)を組み合わせた診断項目が導入されたためである.IPFは,血小板破壊亢進によって血小板寿命が短縮する一方で血小板産生は比較的保たれているという免疫性血小板減少症(ITP)の病態を反映し,低形成性血小板減少症との鑑別に有用である5).加えて,現行のXRシリーズでIPFがレポータブル項目となったことも,臨床現場での活用を後押しした4).
本稿では,RP/IPFの測定意義と評価上の注意点を,ITP診断における位置付けも踏まえて述べる.

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