増大号 超実践! 病理で迫るがんゲノム医療—検査から治療まで
4章 がんゲノム検査の臨床的有用性の現状:治験など
がん遺伝子パネル検査の結果に基づく治療—保険診療,治験,患者申出療養,先進医療
須賀 淳子
1,2
1京都大学医学部附属病院がんセンターがんゲノム医療部
2現 京都橘大学健康科学部臨床検査学科
キーワード:
がんゲノム医療
,
治療
,
患者申出療養
Keyword:
がんゲノム医療
,
治療
,
患者申出療養
pp.1162-1166
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690101162
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はじめに
エキスパートパネル(別項を参照)で提示される治療は,主に保険診療,治験,先進医療,患者申出療養,保険適用外のいずれかで使用されることが多い.エキスパートパネルの結果301,826例のうち,エキスパートパネルで提示された治療薬を投与したのが2,888例(9.4%)であった.投与した症例の内訳は,保険診療1,857例(64.3%),企業治験477例(16.5%),医師主導治験154例(5.3%),患者申出療養263例(9.1%),その他135例(4.7%),先進医療2例(0.1%)という結果が公表されている1).
本稿では,保険診療,治験,患者申出療養,先進医療について詳しく概説する.

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