増大号 サッと読めてパッとわかる! 感染症診断メモ。
5章 渡航関連感染症・新興再興感染症
1.アフリカ帰りの発熱患者で,マラリア検査が必要です.一般的な医療機関ではどのような検査が検討され,どのように解釈すればよいでしょうか?
安田(駒木) 加奈子
1
1国立国際医療研究センター研究所熱帯医学・マラリア研究部
キーワード:
アフリカ
,
マラリア
,
顕微鏡検査
,
抗原検査
,
PCR
Keyword:
アフリカ
,
マラリア
,
顕微鏡検査
,
抗原検査
,
PCR
pp.424-429
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690040424
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●患者血液を用いて薄層塗抹標本を作ってGiemsa染色し,顕微鏡で観察してマラリア原虫感染赤血球の有無,種類,寄生率を確認する.これが全ての基本となる.
●マラリア迅速診断法(RDT)は簡便で優れた方法であるが,日本では承認されておらず,診断根拠とすると薬機法違反となるため,補助的な使用にとどめる.
●マラリア原虫の種類を鑑別できるPCR法などの核酸増幅検査を行えば,完璧である.必要であれば外部の機関に依頼する.

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