腹壁ヘルニア修復術道場・10
特殊な環境下での手術—Loss of domain,緊急手術,汚染手術,抗血栓薬治療者など
松原 猛人
1,2
,
三本松 毬子
1,2
,
嶋田 元
1,2
Taketo MATSUBARA
1,2
1聖路加国際病院ヘルニアセンター
2聖路加国際病院消化器・一般外科
キーワード:
loss of domain
,
incisional hernia
,
contaminated field
Keyword:
loss of domain
,
incisional hernia
,
contaminated field
pp.725-731
発行日 2025年6月20日
Published Date 2025/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800060725
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はじめに
腹壁(瘢痕)ヘルニアの病態は複雑で多様性に富んでおり,特殊環境下で手術を行う機会が増加している.特殊な環境には,loss of domain,緊急手術,汚染手術,抗血栓薬治療中の症例などが含まれる.これらの手術は一般的な手術と比較して難度が高く,合併症発生のリスクも増加する.われわれはこれら特殊環境下のヘルニアに対する専門知識と技術を習得する必要がある.
本稿では,これらの特殊な環境下でのヘルニアに対する治療戦略について自験例を踏まえて解説する.

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