連載 ビッグデータ,リアルワールドデータの活用・第4回
歩行関連ビッグデータの臨床への利活用の可能性
小林 吉之
1
Yoshiyuki Kobayashi
1
1国立研究開発法人産業技術総合研究所セルフケア実装研究センター
1Integrated Research Center for Self-Care Technology(SCT), National Institute of Advanced Industrial Scienceand Technology(AIST)
キーワード:
歩行
,
ビッグデータ
,
モーションキャプチャ
,
日常生活計測
,
簡易センサ
Keyword:
歩行
,
ビッグデータ
,
モーションキャプチャ
,
日常生活計測
,
簡易センサ
pp.87-89
発行日 2026年1月10日
Published Date 2026/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220540010087
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はじめに
歩行は人間にとって最も基本的な移動手段の一つであり,遠くアリストテレスの時代から研究の対象であった1).歩行時の態様である歩容には多様な情報が含まれており,適切に分析することで,余命2),転倒や認知症などのリスク3,4),情動5,6)など,さまざまな心身状態を評価することができる.
筆者が現在の所属組織である産業技術総合研究所で研究を開始した2010年頃は,歩行に関連したデータを取得するためには大掛かりな動作解析装置が必要であった.しかし,その後のセンサシステムの発展に伴い,近年では日常生活中にも簡便に歩行関連データが収集できるようになりつつある.このようなデータの利活用は,臨床にも多大な貢献が期待できるものである.筆者らは情報・人間工学分野の研究者として,早い段階から日常生活中における歩行関連データの計測/評価に取り組んできた.本稿ではその経験を生かし,日常生活中の歩行関連データを計測/評価する意義や先進事例,およびそのための準備や対応の必要性について,筆者の考えを記したい.

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