連載 デジタルアウトリーチの進化が切り拓く新たな可能性・第1回【新連載】
デジタルアウトリーチ活動の有用性と成功の秘訣
百崎 良
1
Ryo Momosaki
1
1三重大学大学院医学系研究科リハビリテーション医学分野
1Department of Rehabilitation Medicine, Mie University Graduate School of Medicine
キーワード:
デジタル
,
アウトリーチ
,
デジタルメディア
,
バーチャル
,
メタバース
Keyword:
デジタル
,
アウトリーチ
,
デジタルメディア
,
バーチャル
,
メタバース
pp.838-842
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220530080838
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アウトリーチ活動の意義
アウトリーチ活動とは,一般社会に向けて,わかりやすく親しみやすい形で教育普及・啓発活動を行うことである.例えば,研究者が専門用語をかみ砕いて研究内容や成果を一般の方々に伝える行為は,研究におけるアウトリーチ活動に該当する.研究情報をわかりやすく可視化することで,情報へのアクセス性を高め,必要とする人々に必要な情報を提供できる.
近年では,研究費の申請書にもアウトリーチ活動に関する欄が設けられ,研究者ポストの公募においてもこうした活動を評価する動きが進んでいる.特に科研費による研究は国民の税金で賄われているため,研究者からの一方的な発信にとどまらず,一般社会からのフィードバックを通じた双方向のコミュニケーションが重視されるようになってきた.さらに,積極的なアウトリーチ活動は研究成果のよりよい社会実装につながることが期待されている.

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