Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「母と子の絆—カネミ油症の真実」—発生から56年,被害が次世代にまで及ぶ食中毒事件の現在位置
二通 諭
1,2
1札幌学院大学
2札幌大谷大学
pp.321
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220530030321
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日本の三大食中毒事件といえば,森永ヒ素ミルク中毒事件(1955年),水俣病事件(1956年),カネミ油症事件(1968年)である.
水俣病については,近年ユージン・スミスの写真集『MINAMATA』を原案とする映画「MINAMATA—ミナマタ」(監督/アンドリュー・レヴィタス:2020年)の公開を機に,土本典昭監督作品「水俣—患者さんとその世界」(1971年),「水俣一揆—一生を問う人びと」(1973年)がリバイバル上映され,さらに,6時間12分のドキュメンタリー「水俣曼荼羅」(監督/原一男:2020年)の公開に続き,「水俣曼荼羅Ⅱ」の制作がスタートしている.映画の世界では,水俣病事件への関心は,ほかの2つの事件に比して高い.
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