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入門講座 特別支援教育とスクールカウンセリング・3
スクールカウンセラーから見る不登校の現状と支援,そして今後の展望
Special needs education and school counseling: current situation and support for school refusal, and future prospects from the perspective of a school counselor
迎 美保
1,2
Miho Mukai
1,2
1東京学芸大学
2東村山むさしの幼稚園・保育園
1Tokyo Gakugei University
2Higashimurayama kindergarten and nursery school
キーワード:
不登校
,
校内支援教室
,
フリースクール
,
COCOLOプラン
Keyword:
不登校
,
校内支援教室
,
フリースクール
,
COCOLOプラン
pp.279-284
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220530030279
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どうして子供たちは学校に来られなくなるのだろうか.令和4(2022)年度の10月に文部科学省が発表した,日本全国の小中学校を合わせた不登校児童生徒数が約30万人に上る1)ことは,多くの関係者に衝撃を与えた.さらに翌年の令和5(2023)年度の資料が先日発表され2),2022年度同様の前年比約5万人増の35万人弱の小中学校の不登校児童生徒がいることがわかった.それを不登校出現率に置き換えると,現在中学校では約7%,小学校では2%という数字になる.平均的なクラス数の中学校だと,40人学級5クラス3学年,全校生徒600人に対して不登校生徒は40人前後,同様に小学校だと,35〜40人学級3クラス6学年,全校生徒630〜720人に対して10人強の児童が不登校という数になる.もちろん,地域差や学校差が大きくあり,統計上の数字だけでは実態はわかりづらいが,特に小学校での不登校は,以前はほとんどが中学年以上であったが,コロナ禍以降,低学年にも増えてきたという実感が筆者にもある.

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