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編集後記
小島 祥敬
pp.930
発行日 2025年9月20日
Published Date 2025/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038523930790100930
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先日,某会社が主催する医療と生成AIに関するフォーラムに参加し,電子カルテにおける生成AIの利活用に関する講演を拝聴してきました.私は生粋のアナログ人間なので,自らのさらなる思考能力の低下を危惧して,ChatGPTなどの生成AIはなるべく使わないようにしています.しかし近い将来どの病院においても,電子カルテに生成AIが導入されることは容易に想像できました.
電子カルテへの生成AIの導入により,退院サマリー,紹介状,入院診療計画書などを簡単かつ一瞬に作成してくれるようですし,生成AIにより,カンファランスや会議やインフォームド・コンセントの音声データからの記録作成も瞬時にできるようです.その他,診療情報提供書などの紙媒体から文字おこしをして電子カルテに入力するシステム,ベッドサイドからの患者情報入力,DPCコーディング整理,各種加算や指導料の管理,がん登録やNCD入力,今後は医療安全,保険請求,診療記録監査にも応用されるとのことです.生成AIの導入により業務を効率化することができ,働き方改革が推進できますし,収益機会損失防止など健全な病院経営を実現できそうです.

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