特集 神経因性膀胱の診断・治療,そしてケア―患者さんの悩みに対峙する
企画にあたって
神経因性膀胱の診断・治療,そしてケア―患者さんの悩みに対峙する
東武 昇平
1
1佐賀大学医学部 泌尿器科学講座
pp.511
発行日 2025年6月20日
Published Date 2025/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038523930790070511
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神経因性膀胱は,さまざまな神経疾患や脊髄損傷,先天性疾患などによって引き起こされる排尿機能障害であり,その病態は多岐にわたります.患者さんの多くは,尿失禁や排尿困難,残尿感,繰り返す尿路感染などの排尿に関する悩みを抱え,日常生活に大きな支障を来しています.
われわれ泌尿器科医は,こうした患者さんの困難を少しでも軽減したいと日々努めていますが,現時点では神経因性膀胱を根本から改善させる薬剤や治療法は存在しておらず,診療の難しさを痛感させられます.

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