連載 臨床医が病院長になった日・24
「魔法の方程式」を探す旅の途上で—次代を担う若い医師たちへ
西川 正憲
1
1藤沢市民病院
pp.316-317
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038523770850040316
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■流れに身を任せた先の「今」
2023年4月1日,私は藤沢市民病院(536床)の院長に就任しました.今回,「これから院長を目指す,あるいは将来その重責を担うかもしれない若い先生方に向けてメッセージを」と依頼されましたが,正直に申し上げて,私は決して最初から「院長」というポストを目指してキャリアを積み上げてきたわけではありません.1985年に医師になり,呼吸器内科という専門分野に出会い,ただ目の前の患者さんを救いたい,病態を解明したいという一心で臨床と研究,育成に没頭してきました.英国への留学も,当院での勤務も,その時々の恩師や先輩方の導きに従い,「与えられた環境の中で,できることを一生懸命にする」という姿勢で,時の流れに身を任せてきた結果が,今の私を作っています.ですから,「院長になるためにこれを準備せよ」という戦略的なアドバイスは私には不向きかもしれません.しかし,予期せず組織のトップに立った一人の臨床医として,その景色・視座がどう切り替わったのか,そしてどのような葛藤があったのかをお伝えすることは,何らかの気づき,ヒントになるのではないかと考えています.

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