連載 ヒトとモノからみる公衆衛生史SEASON 2・3
子どもの健康を支える仕事—学校看護婦から養護教諭へ
山下 麻衣
1
1同志社大学商学部
pp.819-821
発行日 2025年9月15日
Published Date 2025/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.036851870890090819
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看護職から教育職へ
近年、教室での生活に困難を感じる子どもが増えている中で、保健室は安心して過ごせる居場所としての役割を強めている。このような現在の保健室へとつながる役割を果たしてきた学校内の場では、感染症の予防や外傷の手当てなどを通じて、子どもの健康と安全を守る学校衛生の実践が主体的に行われてきた。そして、そうした職務を担ってきたのが、養護教諭という専門職である。
養護教諭の前身は、「学校看護婦」や「学校衛生婦」と称せられた看護職であり、「養護訓導」「養護教諭」という教育職として制度化された経緯がある。

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