グラビア このひと'99
徳山美智子さん—大阪府立桜塚高等学校養護教諭—養護教諭には看護的素養が求められる
とくやま みちこ
1
,
本誌編集室
1大阪府立桜塚高等学校
pp.117
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905765
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産業保健婦として3年間働いた後,学校での保健活動も地域保健の大切な一部分と考え,養護教諭になった.社会の状況はすぐに子どもにあらわれる,子どもの変化はまず保健室でみられることを徳山さんは実感している.
最近は薬物乱用,「援助交際」をはじめとする性の問題が学校保健の話題になっている.ともにその根は自分自身を大切にしなくなったことにあると徳山さんは考える.幼少時に親から真の愛情を受けられなかったこと,そしてその親自身も自分の存在感を感じられない疎外感を戦後の経済成長のなかで感じてきたこと,すなわち子育てが危機に瀕したゆえの問題ととらえている.だから徳山さんは学内だけでなく「子育てネットワークin桜塚」を組織して活動を地域社会へと広げている.月1回,子どもの教育上の悩みを率直に語り合うことを通じ,家庭と地域の教育力を高める試みだ.
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