特集 孤独・社会的孤立にどう向き合うか—孤独・孤立対策推進法の施行から1年
Editorial—今月号の特集について
阿彦 忠之
1
1山形県
pp.291
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.036851870890040291
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孤独や孤立は、人々の健康に知らず知らずのうちに悪影響を与え、健康格差をもたらす要因として公衆衛生上の大きな課題となっています。日本では、1990年代後半から2000年代にかけて、社会の個人化(生活や価値観の単位が集団から個人中心へと移る現象)が進展し、各地で孤独死や孤立死の事例が報じられるようになったことを契機に、この問題が注目され始めました。
その後も、少子高齢化や未婚化、地縁や血縁といった共同体機能の弱体化が進み、孤独・孤立が社会問題として顕在化しました。さらに最近では、経済変動や新型コロナウイルス感染症の流行が長期化する中、女性や若年層の自殺者の増加が深刻な課題となっています。こうした背景を受け、2021年2月には孤独・孤立対策担当大臣が指名され、政府主導の取り組みが始まりました。そして、2023年6月には孤独・孤立対策推進法(以下、推進法)が公布され、2024年4月の施行から1年を迎えて本号の発行となりました。

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