FOCUS
呼吸機能に着目した筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に対する呼吸リハビリテーション治療
杉澤 樹
1
,
岩波 裕治
1
,
大国 生幸
1
1東邦大学医療センター大森病院リハビリテーション科
pp.530-533
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530050530
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はじめに
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)は,疾患の進行に伴い四肢の筋力低下,嚥下障害,呼吸障害といったさまざまな症状を呈する神経難病であり,発症初期の症状や,症状の進行過程・進行速度については個人差が大きい.ALSに対するリハビリテーション医療(以下,リハ)では,多職種チームが患者の希望を踏まえ,問診や身体所見,臨床所見の評価結果を総合的に判断し,多様な症状や問題点に対応するリハプログラムを策定してゆく.
本稿では,ALSに対するリハプログラムのなかでも呼吸リハに焦点を当て,セラピストが呼吸機能検査の結果をどのように捉え,プログラムを決定しているか,考察を交えて概説する.

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