特集2 地域医療の未来をつなぐ サテライト教室の役割と実践
地域医療を守るサテライト教室の意義と取り組み
池西 靜江
1
1鹿児島医療技術専門学校 看護学科
pp.458-461
発行日 2025年8月25日
Published Date 2025/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.004718950660040458
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はじめに
以前は、「不況に強い看護学校」と言われていました。不況で就職が困難な時代は、国家資格で、しかも就職に困らない看護師資格に高い価値が出て、受験生が多くなるという傾向がありました。しかし、ここ数年の看護師等学校養成所(以下、看護学校)の様子は、そうした時代とは明らかに異なっています。世の中の好不況とは違い、少子化および生産年齢人口の減少で受験生確保が困難で、看護学校の存続に関わる問題となってきています。今こそ、頭を切り換えて、看護学校の在り方を見直し、地域医療を支える役割をしっかり果たすように努めなくてはならないと強く思います。
看護学校の在り方を考える1つの選択肢に、学校の本校舎から地理的に遠く離れた場所に設置され、授業を行うサテライト教室(以下、サテライト)があります。今まであまり考えられなかったこうした考え方も視野に入れて、看護学校の在り方を考えていく時期です。
以下、なぜサテライトなのか、その意義について説明したいと思います。

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