特集1 へき地・離島がひらく可能性 これからの社会に必要な視点
哲西町診療所におけるへき地診療所実習の魅力—地域住民の暮らしを支え、住民に支えられる診療所で学ぶ
桑原 ひとみ
1
1哲西町診療所
pp.428-434
発行日 2025年8月25日
Published Date 2025/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.004718950660040428
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哲西町診療所について
哲西町診療所(以下、当診療所)がある新見市哲西町は、岡山県の北西部に位置し、広島県との県境に接する山間の町です。西の尾瀬とも呼ばれる国指定天然記念物「鯉が窪湿原」に代表される美しく豊かな自然の恵みを受けて、人口約2200人、高齢化率約48.8%の小さな町ですが、いきいきとした人々・地域グループががんばっている町です。
当診療所があるきらめき広場・哲西は上から見ると円のような形の複合施設になっています[図1]。新見市役所哲西支局、保健センター、新見市社会福祉協議会哲西支所、哲西認定こども園、哲西図書館、哲西公民館、NPOきらめき事務所、生涯学習センター、文化ホール、NPOきらめき子育て広場、JA晴れの国岡山矢神支店、哲西町歯科診療所などがあり、この中に診療所があります。保健医療を中心としたまちづくりの理念に沿って、内科・歯科は国道に近接する広場の正面にあります。各セクションの間を自由に行き来でき、常時自然体で医療の枠を超えた多職種連携を図ることができるようになっています。

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