特集 シン・教務主任 これからの学校管理者に求められること
―教務主任養成講習会の講師・指導協力員を務める立場から④―さまざまな課題に立ち向かう今の学校管理者に伝えたいこと
八木 志奈子
1
1千葉県立鶴舞看護専門学校
pp.160-163
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.004718950660020160
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はじめに
私は、日本看護学校協議会の教務主任養成講習会に学校経営論演習の指導協力教員として、今年度までに3回参加させていただきました。看護師養成校の抱える課題は多く、特に18歳人口の減少に伴う受験者数・入学者数の減少や学生の学力低下、教員の確保など、教務主任1人の力ではどうにもならないことが学校経営上の課題となっています。そのような中で教務主任養成講習会に参加されている各校の先生方と関わり、感じたことをお話ししたいと思います。
私は令和元(2019)年、日本看護学校協議会の教務主任研修に第1期生として参加しました。参加した当時は専任教員で、学校運営に対する意識はほとんどなかったというのが正直なところでした。そのような中で学んだ学校経営論は、新しいことを知ること、自校を客観的に見ることの楽しさを感じる演習でした。演習では、自校の教員にも話さないさまざまなことを語り合い、意見交換し、悩みながらも楽しくグループワークを進めたことを覚えています。専任教員だった私は、自校に帰ってから大きなプランは実施できないと考え、小さなことでも確実にできそうなことをプランとして挙げました。
その当時の千葉県立鶴舞看護専門学校(以下、当校)の課題として「情報共有が不足している」と考え、確実に会議を開催する時間を確保すること、少人数で話し合う場所をつくることの2つのプランを考えました。指導教員はいつも私の考えを承認した上で支援してくださり、大きな励みになりました。その小さなプランは帰校後に実施し、今も継続されています。

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