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看護教育に携わるとはどういうことか
「看護を教える」ことは、さまざまな現場で実践してきた看護の延長線上にある。看護は、その人が何を望み、何をどうしようとしているかを知り、健康状態を考慮して行う、いわば特別誂えの関わりである。看護教員は、自身のあらゆる実践の積み重ね、失敗も含めて後輩に伝えるべき看護を日々蓄積している。知識の会得だけでなく、人と人との関わりを通して体得した看護の楽しさ、素晴らしさをゼロから学ぶ学生に、「看護」とは何かが分かり実践できる人となれるようにあらゆる学びの場や機会を提供する、それが看護教員の役割である。教務主任も看護教員であると共に、教育にあたる教員1人1人の支援をする役割がある。また、カリキュラムの円滑な運営、学生状況の把握、内部外部に関わらず、多方面にわたる関係者および関連施設との交渉、教員の育成指導など、学校の要となる職務を担う。しかし今、これまで以上に期待される役割がある。
過去に例を見ない少子化の中で、入学生の多くを占めていた高卒者数が激減。ネット時代に対応したさまざまな広報活動を工夫し、入学試験の種類を増やすなど、多くの学校が学生確保のために腐心している。現に定員を充足できない看護師等養成所は存続の危機にさらされている。2024年9月時点での老年人口割合は29.3%と過去最高の驚くべき数字となり、今年2025年は団塊世代が全て後期高齢者となり、未曽有の超高齢社会にさらに拍車がかかることが容易に想像できる。これは、看護職へのニーズが限りなく高まっていることを示している。社会が求める看護人財育成を担う教育機関において、教務主任には、今こそ組織の先頭に立って変革のリーダーとなることがより一層、求められていると考える。
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