特集 新カリキュラム3年目、これからの地域・在宅看護論を考える
利用者の希望を支えるために地域に働きかける看護師と多職種連携「One Team」
渡邉 和子
1
1常滑市民病院訪問看護ステーションきずな
pp.36-41
発行日 2025年2月25日
Published Date 2025/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.004718950660010036
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はじめに
常滑市民病院訪問看護ステーション(愛称きずな)(以下、きずな)は自治体病院併設で、2025年に開設7年目を迎える。開設当初から在宅看護学実習の受け入れを積極的に行っており、現在は看護系大学2校、専門学校2校の受け入れている。私は実習生を受け入れるにあたって、スタッフには「学生を新人看護師と思って迎えよう」と、また、学生には「実習期間中はあなたたちもチームの一員です」と伝えている。学生は各チームに配置し、チームカンファレンスに参加し、スタッフと同行訪問する。毎日テーマを決めてカンファレンスを実施し、記録は同行した看護師が確認し、スタッフ全員で学生を育てる姿勢で対応している。
私は、在宅療養を継続する重要なポイントは、アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning:ACP)と多職種連携だと考えている。実習中ではこのポイントを押さえながら、チームの一員として動く中で、学生自身も地域包括ケアシステムの一員という意識が持てるような学びを得てほしいと願っている。本稿では、きずなの強みでもあるACPと多職種連携について述べる。
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