特集 肺炎の診断・診療エクセレンス
肺炎の診断をどうするか?
この肺炎の原因は何か?—Clinico-Radio-Pathological Evaluationで重要な肺炎の病因診断
伊藤 明広
1
1大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院呼吸器内科
キーワード:
市中肺炎
,
医療・介護関連肺炎
,
細菌性肺炎
,
非定型肺炎
,
レジオネラ肺炎
Keyword:
市中肺炎
,
医療・介護関連肺炎
,
細菌性肺炎
,
非定型肺炎
,
レジオネラ肺炎
pp.2218-2224
発行日 2025年12月10日
Published Date 2025/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620132218
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Point
◎肺炎の経験的治療として初期投与抗菌薬を選択する場合,肺炎の起炎菌の疫学データを把握しておくことが重要である.
◎市中肺炎,医療・介護関連肺炎において起炎菌の内訳は異なるが,いずれにおいても肺炎球菌が最多で重要な起炎菌である.
◎市中肺炎では細菌性肺炎と非定型肺炎の鑑別,医療・介護関連肺炎では耐性菌リスクの評価をそれぞれ行ったうえで抗菌薬の選択を行う.
◎レジオネラ肺炎は容易に重症化しやすく早期診断・早期治療が必要であり,レジオネラ肺炎スコアや比較的徐脈が診断に有用である.
◎限界はあるものの患者の症状や背景,画像所見を参考にして,可能な限り想定される起炎菌を絞り込む努力を行う.

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