特集 循環器診療 それ,ホント?
不整脈
致死性心室不整脈による突然死の予防には結局ICDしかないような気がするのですが,それは今でもホント?
福岡 良磨
1
1国際福祉大学成田病院循環器内科
キーワード:
不整脈
,
植込み型除細動器
,
ICD
,
心臓突然死
,
リスク評価
Keyword:
不整脈
,
植込み型除細動器
,
ICD
,
心臓突然死
,
リスク評価
pp.2099-2103
発行日 2025年11月10日
Published Date 2025/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620122099
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Point
◎致死性心室不整脈による心肺停止蘇生後のほとんどの症例で,その再発による心臓突然死の二次予防として植込み型除細動器(ICD)を使う.
◎左室駆出率(LVEF)が低下した心不全(HFrEF)の患者では心臓突然死のリスクは高いが,診療ガイドラインに基づく至適薬物療法(GDMT)の普及に伴い,経時的に減少している.
◎心臓突然死のリスクが高い症例に対するICDによる一次予防の必要性の議論が複雑化している.
◎LVEFの低下は心臓突然死の重要なリスク因子だが,それのみで発症予測をするには限界がある.
◎実臨床では確立されたリスクモデルの結果や併存疾患などを考慮し,ICDの有益性を総合的に判断したうえで,植込みの可否を検討する.

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