特集 呼吸器問題集—呼吸器疾患の糸口とミニマムエッセンスを知る
その他
Question 53 81歳女性.主訴「咳嗽」
小賀 徹
1
1川崎医科大学呼吸器内科学教室
pp.1257-1258
発行日 2025年7月10日
Published Date 2025/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620081257
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
現病歴 2年前から咳があり,特に就寝時に強く,時に喘鳴を認めたため,近医を受診したところ喘息と診断された.吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用性β2刺激薬(LABA)配合剤(シムビコート®)の吸入を開始し,症状は軽減していた.1年前からまた咳が続くようになり,シムビコート® を1日6〜8吸入に増量し,ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)を追加したが効果は限定的で,経口ステロイド薬(OCS;プレドニン®)少量(2.5〜10mg/日)を咳の調子に合わせて処方されていた.重症喘息として,生物学的製剤の適応検討のため当科を紹介受診した.胸やけは特に自覚せず,食後に咳が悪化することもなく,Fスケールでは2点であった.鼻・後鼻漏症状はない.いびきは自分ではわからず,眠気はない.喫煙歴はなし.
既往歴 高血圧症にて内服治療中.
Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.