連載 Clinical Exercise・209
Q考えられる疾患は何か?
竹中 祐子
1
1東京女子医科大学皮膚科
pp.7-8
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002149730790010007
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■症 例■
患 者:60歳台,女性
主 訴:両眉毛部,項部の紅色結節
既往歴:腰部椎間板ヘルニア,房室ブロック
家族歴:特記すべきことなし.
現病歴:初診の約4年前から心室頻拍があり,心臓MRI検査で多発する高信号域,Gaシンチグラフィで心臓に集積像を認め,心サルコイドーシスが疑われた.精査目的で当院内科に入院し,皮疹について当科を紹介された.皮疹の経過としては,初診約3年前から項部,下腿に紅斑や結節,半年前より眉毛部に紅斑が出現した.なお,初診3年前より両眉毛部にアートメイク施術を3回施行されていた.
現 症:両眉毛部のアートメイク施術部に一致して帯状に紅色小結節が配列し,眉毛外側では症状が顕著で鱗屑,痂皮を付し瘙痒を伴っていた(図1a).項部,耳後部では大豆大までの紅色結節が散在していた(図1b).両下腿には母指頭大までの鱗屑を付す紅褐色斑や扁平結節が散在していた.
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