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シンプル思考で診る肩
4つの安定化機構から考える
筆頭著者 西中 直也 (著)
文光堂
電子版ISBN
電子版発売日 2024年5月17日
ページ数 184
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-8306-2777-4
印刷版発行年月 2024年5月
書籍・雑誌概要
肩関節疾患の代表である五十肩はレントゲン,MRI,超音波でも明らかな所見が見つけられないことも多い.症状がいくら激烈でも客観的データである画像に表れないことがあり,多くの整形外科医が苦手意識を持つ要因となっている.本書では,肩甲骨関節窩と上腕骨頭の関係性を常に良好に保つための4つの安定化機構の仕組みを読み解きながら,診療,診断方針を単純明快に理解できるようになることを目指す.
目次
第1章 肩関節の特徴
1.特徴1.肩関節は浮遊関節
2.特徴2.肩関節は複合関節
3.特徴3.肩関節機能は体幹との共同作業
Column 1 肩に優しいrestingポジショニング
第2章 肩関節の安定化機構
1.第1の安定化機構:静的安定化機構
2.第2の安定化機構:動的安定化機構
3.第3の安定化機構:肩甲胸郭関節による安定化機構
4.第4の安定化機構:メカノレセプターの寄与
第3章 肩関節を障害に導く諸悪の根源─肩甲骨の異常運動─
1.健常肩がもつ最高の肩甲上腕リズム
2.肩甲骨の異常運動はscapula reverse,シュラッグ,scapula wing
3.実際の健常肩の肩甲骨機能と障害肩の肩甲骨異常運動
4.徒手抵抗テストの意義と有用性
5.テストの結果として観察される肩甲骨異常運動
6.肩関節は肩以外の体幹からの影響を多大に受ける
7.諸悪の根源の対処法
Column 2 肩の外見は一緒でも中身は千差万別
Column 3 肩こりもちはシュラッグもち
第4章 安定化機構の破綻による病態,代表的疾患
1.肩峰下インピンジメント
Column 4 上腕骨頭の前上方偏位
2. 五十肩
Column 5 腱板疎部・腱板疎部損傷という言葉はもう使わない?
Column 6 腱板疎部の拘縮は,徒手授動術では対処不能
3.腱板断裂
Column 7 Keegan麻痺がたくさん紹介されてくる
Column 8 術後腱板断裂が起こるとき
4.リバース型人工肩関節置換術
5.上方関節包再建術
6.投球障害肩
Column 9 投球すれば関節内インピンジメントは当たり前?
7.肩関節脱臼
Column 10 てんかん発作による脱臼のすさまじさ
8.多方向性肩関節不安定症
9.肩鎖関節脱臼
10.石灰性腱炎
11.胸郭出口症候群
第5章 肩関節の画像診断─画像所見に乏しい肩関節.解剖学的損傷診断とともに機能診断が重要─
1.レントゲン
2.MRI
3.MR関節造影(MRA)
第6章 肩関節リハビリテーション
1.リハビリテーションプロトコール
2.リハビリテーションの実際
Column 11 肩はなぜ夜間に痛いのか⁉
各病態に対する徒手検査法
1.肩甲骨(肩甲胸郭関節)機能不全・腱板機能不全のテスト(第3章4)
2.肩峰下インピンジメントのテスト(第4章1)
3.関節内インピンジメント・投球障害肩のテスト(第4章6)
4.不安定性・動揺性のテスト(第4章7,8)
5.肩鎖関節脱臼のテスト(第4章9)
6.胸郭出口症候群のテスト(第4章11)
肩の基本的な動き
1.肩甲骨の基本的な動き.肩鎖関節,胸鎖関節とともに上腕骨と共同作業で10の動きで人体最大の可動域を実現
2.(広義の)肩関節の基本的な動き.肩甲骨のおかげで9つの動きを実現
略語一覧
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