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そうだったのか! この1冊でスッキリわかる! リウマチ・膠原病の薬物療法の考え方・選び方・使い方

そうだったのか! この1冊でスッキリわかる! リウマチ・膠原病の薬物療法の考え方・選び方・使い方
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筆頭著者 三村 俊英 (著)

金芳堂

電子版ISBN

電子版発売日 2023年4月12日

ページ数 202

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-7653-1870-9

印刷版発行年月 2021年6月

DOI https://doi.org/10.50910/9784765318709

書籍・雑誌概要

本書では、研修医や内科専攻医をはじめとした初学者や、日常的にリウマチ診療を行っている整形外科医を対象として、リウマチ膠原病の治療について解説しました。これからリウマチ膠原病内科の道を志す医師、ローテーションや内科専門医試験対策で勉強する医師にも有用な内容です。非専門医でも専門医へ紹介するにあたって、リウマチ膠原病の治療の知識を持っておくと役立ちます。

関節リウマチだけでなく、その他のリウマチ類縁疾患や一部膠原病まで含めたリウマチ膠原病の薬物療法に関する正しい知識(考え方・使い方)、そして疾患ごとの選択肢(メリット・デメリット)などをまとめました。

リウマチ膠原病に対する誤った知識、偏見、誤解、苦手意識が払拭され、正しい道筋をつかむことができるでしょう。

目次

監修のことば
はじめに

第1章 リウマチ膠原病の薬物療法の概要
その1 関節リウマチの薬物療法の基本的な考え方
- Treat to Target(T2T)に基づき寛解を目指す
- T2TにおいてDMARDsが必須
- 禁忌がなければメトトレキサートが第一選択薬(Anchor Drug)
- csDMARDsは効果発現に時間がかかる(効果の評価は少なくとも3か月ごとに行う)
- csDMARDsで効果不十分なら生物学的製剤またはJAK阻害薬を検討する
- 生物学的製剤の使い分けのポイントは「投与方法」、「MTX併用の有無」、「安全性」、「コスト」
- 感染が心配であれば「免疫調整薬」も選択できる
- 副腎皮質ステロイドは低用量かつ短期間にとどめる
- 悪性腫瘍既往患者には治療方針を慎重に検討

その2 関節リウマチ以外の膠原病の薬物療法の基本的な考え方
- 病態を把握してから治療を始めるのが原則
- 免疫抑制療法が必要な病態には感染症と悪性腫瘍の有無を確認する
- 緊急性が高い場合は精査の途中で治療を開始することもある
- 治療方針は病態と重症度によって決められる
- 副腎皮質ステロイドが適応とならない膠原病もある

その3 副腎皮質ステロイドの基本的な考え方
- 自己判断で休薬しないようにしっかりと説明する
- 膠原病および類縁疾患の第一選択薬はプレドニゾロン
- 体液過剰の徴候がみられたらメチルプレドニゾロンへの変更を考慮
- ステロイドパルス療法は非常事態時に限り行う
- 朝多めの分割投与を基本とし状況に応じて微調整
- 減量は早すぎず遅すぎず
- 減量が困難な場合は免疫抑制薬併用を考慮する
- 維持量はPSL換算5~7.5mg
- 日が第一目標
- PSL換算5mg
- 日未満の減量は慎重に

その4 副腎皮質ステロイドの副作用とその対策
- 骨粗鬆症対策は必ず行う
- 血糖測定は「食後」に行う
- 感染症はニューモシスティス肺炎を含めた真菌感染が特に注意
- 血糖以外に血圧と脂質異常は定期的に確認
- 消化性潰瘍治療薬は併用したほうが無難
- 不眠が強ければ夕の投与量を減らすことを検討
- ステロイドミオパチー対策には早期からリハビリテーションを行う
- 股関節痛が生じたら大腿骨頭壊死を疑う
- 白血球増多は必ずしも病的ではない
- 肝酵素上昇は高頻度で生じるが念のためウイルス性肝炎の鑑別を行う

その5 免疫抑制療法中の感染症対策と発症時の対処法
- 潜在性結核や慢性呼吸器疾患の有無を確認する
- B型肝炎ウイルスキャリアまたは既感染の有無を確認する
- インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン接種を勧める
- 治療前に歯科受診を勧める
- 副腎皮質ステロイドは感染症発症時にも中止しない
- RAの場合、感染症発症時は免疫抑制療法を原則中止する
- RA以外の膠原病の場合、免疫抑制療法継続の可否は慎重に判断

その6 周術期のステロイドカバーと免疫抑制薬
- ステロイドカバーは副腎皮質ステロイドの投与量、投与期間、手術の侵襲度によって決める
- メトトレキサートは整形外科手術において12mg
- 週以下では継続可能
- 生物学的製剤は整形外科手術の周術期には休薬を推奨
- その他の免疫抑制薬については個々の症例に応じて判断する

その7 妊娠・授乳に対する薬物療法の基本
- 注意すべき時期は妊娠4~15週、非ステロイド性抗炎症薬は妊娠28週以降は避ける
- 妊娠前にRAの疾患活動性を抑えることは重要
- メトトレキサート(MTX)は妊娠中禁忌で1月経周期前の休薬が必要
- 従来型合成抗リウマチ薬ではサラゾスルファピリジン、タクロリムスが使用可能
- 生物学的製剤ではエタネルセプトとセルトリズマブ・ペゴルが胎盤移行性が低いため使用しやすい
- その他の膠原病治療薬としてはシクロスポリン、アザチオプリン、ヒドロキシクロロキンが使用可能
- 副腎皮質ステロイドは使用可能だが産婦人科医との連携が必要
- 授乳中は多くは児への悪影響は少ないがMTXとレフルノミドは禁忌

その8 高齢者に対する薬物療法の基本
- 治療選択においてリスク・ベネフィットバランスを常に頭に入れるべき
- 免疫抑制療法を行う際には徹底した感染リスク評価を行う
- 社会的背景や認知機能も考慮して治療選択を行う
- 緊急時の対応を決めておく

第2章 各薬剤の使い方、注意点、副作用
その1 メトトレキサート(MTX)(リウマトレックス)

その2 免疫調整薬としての従来型経口抗リウマチ薬(csDAMRDs)
- サラゾスルファピリジン(SASP)(アザルフィジン)
- ブシラミン(リマチル)
- イグラチモド(ケアラム)

その3 生物学的製剤(bDAMRDs)
- TNF阻害薬〔インフリキシマブ(レミケード)、エタネルセプト(エンブレル)、アダリムマブ(ヒュミラ)、ゴリムマブ(シンポニー)、セルトリズマブ・ペゴル(シムジア)〕(インフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブにはバイオシミラーあり)
- IL-6阻害薬〔トシリズマブ(アクテムラ)、サリルマブ(ケブザラ)〕
- T細胞選択的共刺激調節剤〔アバタセプト(オレンシア)〕
- IL-17阻害薬〔セクキヌマブ(コセンティクス)、イキセキズマブ(トルツ)、ブロダルマブ(ルミセフ)〕
- IL-12
- 23p40阻害薬〔ウステキヌマブ(ステラーラ)〕、IL-23p19阻害薬〔グセルクマブ(トレムフィア)、リサンキズマブ(スキリージ)、チルドラキズマブ(イルミア)〕
- CD20阻害薬〔リツキシマブ(リツキサン)〕
- BLyS 阻害薬〔ベリムマブ(ベンリスタ)〕
- IL-5阻害薬(メポリズマブ)

その4 JAK阻害薬〔トファシチニブ(ゼルヤンツ)、バリシチニブ(オルミエント)、ペフィシチニブ(スマイラフ)、ウパダシチニブ(リンヴォック)、フィルゴチニブ(ジセレカ)〕

その5 その他の免疫抑制薬
- シクロフォスファミド(エンドキサン)
- タクロリムス(プログラフ)
- シクロスポリン(ネオーラル)
- アザチオプリン(アザニン、イムラン)
- ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト)
- ミゾリビン(ブレディニン)

その6 肺高血圧症治療薬
- プロスタサイクリン製剤〔ベラプロスト(ドルナー、プロサイリン)、セレキシパグ(ウプトラビ)、エポプロステノール(フローラン)、トレプロスチニル(トレプロスト)、イロプロスト(ベンテイビス)〕
- エンドセリン受容体拮抗薬〔ボセンタン(トラクリア)、アンブリセンタン(ヴォリブリス)、マシテンタン(オプスミット)〕
- PDE5阻害薬〔シルデナフィル(レバチオ)、タダラフィル(アドシルカ)〕、可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬〔リオシグアト(アデムパス)〕

その7 膠原病領域で使用するその他の治療薬
- ヒドロキシクロロキン(プラケニル)
- アプレミラスト(オテズラ)
- ニンテダニブ(オフェブ)

第3章 関節リウマチ以外の膠原病の薬物療
その1 脊椎関節炎(乾癬性関節炎、強直性脊椎炎など)
その2 膠原病によるレイノー現象
その3 シェーグレン症候群
その4 全身性エリテマトーデス
その5 全身性強皮症
その6 多発性筋炎
- 皮膚筋炎
その7 混合性結合組織病
その8 血管炎症候群
その9 ベーチェット病
その10 成人スティル病

COLUMN
- バイオの時代だからこそMTXの使い方が重要
- イグラチモドの功績、免疫調整薬こそ今後のリウマチ診療に必要な薬剤なのでは?
- 生物学的製剤は「必要な症例に対して選択する」薬剤
- 経口薬という気楽さに要注意
- もっと保険適用が拡大してほしい
- 肺高血圧症診療に循環器内科医との連携は非常に重要です
- 治療薬の進歩よりも重要なこと

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