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【特集】薬疹と薬剤性皮膚障害～いま問題になっているのは何？
近年は、さまざまな診療科で新しい薬理作用に基づいた新薬、とくに切除不能な悪性腫瘍に対する分子標的薬や抗体薬物複合体が登場し、それぞれの薬剤による特徴的な皮膚障害の報告をみることが多くなりました。これらの特徴や遭遇した際の対応について知識をアップデートしていくことは、他科との連携の際には欠かせないといえるのではないでしょうか。新たな情報をキャッチアップしていくためにも、ぜひ本号をお役立てください。

目次

【Editor's eye】
浅井　俊弥
【ワンポイント解説】
エンホルツマブ ベドチンによる薬剤性皮膚障害とその治療／濱　菜摘，阿部理一郎
【Topics】
SJS/TENの発症機序／小川　陽一
【臨床例】
・エンホルツマブ べドチンによるbullous toxic erythema of chemotherapy（TEC）の2例／山江　美歩，熊田　大樹，今井　智絵，中野　倫代
・エンホルツマブ べドチンの初回投与後にStevens-Johnson症候群を発症した例／塩見　怜葉，山田　瑞穂，渡邊　愛子，松本　千穂
・多彩な免疫再構築症候群を伴ったアパルタミドによる中毒性表皮壊死症／藤本　萌，冨尾　颯生，吉村　亜紀，藤森なぎさ，小澤健太郎
・抗てんかん薬ラモトリギンにより生じた中毒性表皮壊死症／大迫　彩乃，宇田　絵美，角田　佳純，猿喰　浩子
・免疫チェックポイント阻害薬の投与後に中毒性表皮壊死症を発症した例／大堀　侑紀，丸山　彩乃，益田　浩司
・薬剤性過敏症症候群（DIHS）と鑑別を要したStevens-Johnson症候群（SJS）／横山　友亮，濱田　健吾，小川　浩平，宮川　史，新熊　悟，浅田　秀夫
・症状が遷延したヒドロキシクロロキンによる急性汎発性発疹性膿疱症／丸　玲奈，土橋　人士，渡邊　玲
・イマチニブにより誘発された汎発型膿疱性乾癬／内田　孝昌，鈴木　究，山北　高志，熊野　友華，杉浦　一充
・肺腺癌に対してアテゾリズマブ投与後，手掌に限局性に生じた乾癬様皮疹／髙田　満喜，山本　俊幸
・免疫チェックポイント阻害薬による皮膚サルコイド様肉芽腫／緒方　正浩，大湖健太郎，山本真有子，北川　博之，中井　浩三
・ペムブロリズマブ投与後に発症した水疱性類天疱瘡／井上　美琴，高田　智子，山本紀美子
・ペムブロリズマブの投与に応じて繰り返し出現した多形滲出性紅斑／鈴木　毅，近藤　峻平，大塚　正樹，戸倉　新樹
・ニボルマブおよびアジルサルタン投与中に生じた扁平苔癬型薬疹／岡﨑　優香，正畠　千夏，新熊　悟，浅田　秀夫
・イルベサルタン・アムロジピンベシル酸塩による線状扁平苔癬型薬疹／横田　菜穂，波部　幸司，山本　鮎子，尾本　陽一，山中　恵一
【検査】
重症薬疹の病態解明とバイオマーカー開発／長谷川瑛人
【統計】
福島県立医科大学皮膚科における薬剤を用いた皮膚テスト10年間のまとめ／花見　由華，山本　俊幸
【Editorial】
高額療養費制度の負担上限額引き上げ／向井　秀樹
【the case of the month】
JAK阻害薬の内服により落屑性紅斑が広範囲に出現したアトピー性皮膚炎／坂本　理佳，藤田　壮，長塚　由美，木村　優香，片岡　葉子
【皮心伝心】
他人の時間を無駄にしない／江川　形平
【学会ハイライト】
第88回日本皮膚科学会東京支部学術大会ハイライト／山上　淳
【皮膚科のトリビア】
第240回／浅井　俊弥