書籍を検索します。雑誌文献を検索する際には「雑誌文献検索」を選択してください。
脳卒中患者だった理学療法士が伝えたい、本当のこと
筆頭著者 小林 純也 (著)
旭神経内科リハビリテーション病院
三輪書店
電子版ISBN
電子版発売日 2019年10月28日
ページ数 300
判型 四六
印刷版ISBN 978-4-89590-606-7
印刷版発行年月 2017年9月
書籍・雑誌概要
患者の身体と心の「本当」を知るための架け橋となる
23歳で脳卒中を発症し、その後、理学療法士となった経験をもとに語る脳卒中者の主観と身体感覚。
私たちが想像する以上にもどかしくつらい運動麻痺や感覚麻痺を脳卒中経験者はどのように感じているのか?
障害を疑似体験できる方法を交えながら、経験しなくてはわからない「患者の本当」についてお伝えします。
医療職をめざす学生から経験豊富なベテランまで一度は読んでほしい、おすすめの1冊。
目次
ご挨拶 ー脳卒中経験者の主観を理解することで、みえる世界
part1 患者となった僕が伝えたい、本当のこと
prologueー挫折を経験した、すべての人へ
chapter 1 入院中の本当
・世界が変わった日
・沈む身体と、消えた音
・天に向かってゲロを吐く
ちょっとブレイク脳卒中治療は時間との戦い
・暗闇のICU
・主治医は内科医
・動かぬ身体と、少ない身体所有感
・喪失体験と自殺願望
・リハ開始と病識欠如
・病院の窓からみえた景色
・動き始めた手、震え始めた手
・痺れ出現! 二度目の脳梗塞
・募る不安と支えとなった言葉
・利き手交換のコツ
・物足りぬリハと、やり過ぎた自主練習
・初めての坊主と決意
・装具と杖、拒否する空意地
ちょっとブレイク支えてくれた人たち(番外編)
・ようやくわかった原因
・眠れぬ夜
・葛藤と身体
・親友と他人
・検査結果
・退院日と、知らされぬ今後
・退院前の、階段デート
・迎えた退院日
ちょっとブレイク回復期リハビリテーション病院に転院しなかった理由
chapter2 退院後の本当
・いざ退院、ギャップとの遭遇
・自主練習の限界
・復職とボクシングと「回復限度」
・「回復限度なんてないよ」
・週6日の猛特訓
・回復の実感とボクシング
・ついにボクシング再開! 理想の自分と動けぬ自分
・諦めきれぬ夢
・直談判と結果発表
・つらい挫折と新たな目標 「理学療法士」ー障がいから強みへ
ちょっとブレイク体調と症状の関係
・能動的な脳卒中経験者との出会い
・すべての脳卒中経験者の皆さんへ
part2 理学療法士となった私が伝えたい、本当のこと
prologue―さまざまな障がいを体験して
chapter1 運動麻痺の本当
・運動麻痺とは
・「片麻痺」って本当?
・BrunnstromrecoverystageⅥは「正常」?
・利き手交換の方法
・痙性麻痺と筋力増強練習
・脳卒中経験者の歩行を体感しよう
・ちびまる子ちゃんとロッカーファンクション
・自動歩行と随意歩行
・階段昇降の主観
・患者さんの主観を治療に活かす
・大事な「そもそも」
・勧める前にやってみよう
ちょっとブレイク運動麻痺者の疲労のサイン
・まとめ
chapter2 感覚障害の本当
・感覚とは
・視床=感覚?
・感覚脱失……本当?
・大事な身体所有感とリハ効果の持続性
・声がけと波紋
・「自分の身体」と筋紡錘
・感覚障害を体験する
ちょっとブレイク筋緊張を感覚入力で軽減する
・まとめ
chapter3 運動失調の本当
・運動失調とは
・自分勝手に震える手―企図振戦
・震え増強のスイッチ
・頑張った結果の「代償固定」
・運動学習と落とし穴
・不安定さの輪郭をみつける
・運動失調と運動学習を体感する
ちょっとブレイク固定をケアするストレッチング
・不安定さを支える医療デバイス
・まとめ
chapter4 高次脳機能障害の本当
・高次脳機能障害とは
・「失行」とは
・「失語」とは
・失行と失語は似ている?
・失語症を体感しよう
・嫌なことを忘れない理由
ちょっとブレイク頭に鉄棒が刺さった男
・まとめ
chapter5 患者の心の中の本当
・いつもやさしいあの人と氷山
・障害受容とは
・患者の気持ちとオススメの書籍
・どん底と支えてくれたもの
・病院と生活、ギャップに耐えるために
ちょっとブレイク家屋調査のちょっとしたポイント
・ギャップを乗り越えるための◯◯
ちょっとブレイク大事な「はじめまして」
・奪われた「能動性」
・能動性を引き出すたったひとつのこと
・押し売りに注意
ちょっとブレイク障がい者とは?
・私が思う医療・介護職に必要なこと
・一線を越えない
ちょっとブレイク依存の対義語は?
・能動性は正義ではない
・私が思うリハとは
epilogue 最後のお願い
・あとがき
・文献