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かんかんかん TO 鑑別診断
キーワードから展開するカンタン診断術!
筆頭著者 山中 克郎 玉井 道裕 (著)
金原出版
電子版ISBN 978-4-307-80191-1
電子版発売日 2019年12月23日
ページ数 184
判型 A6変形
印刷版ISBN 978-4-307-10191-2
印刷版発行年月 2018年8月
書籍・雑誌概要
多忙な臨床では診断のスピードが大切です。
そのために必要なのは、1分間で患者のこころをつかみ、3分間の傾聴から決め手となる重要な「キーワード」を見つけ出すこと。原因疾患のリストが長すぎる「キーワード」は役に立ちません。たとえば、「倦怠感」はあてはまる疾患が多すぎて疾患を絞り込むことができません。
3分間は患者の話にじっと耳を傾けながら、診断のために必要な「キーワード」は何かを考えます。次に、そのキーワードから可能性がある鑑別診断を展開し、問診や診察、検査でひとつひとつの疾患を吟味していきます。
一流の臨床医が行っているこの思考プロセスを再現し、凝縮したのが本書なのです。
■本書の使い方
Point1
・本書では症状から注目すべき重要な約100個の「キーワード」が示されています。
次にその「キーワード」から連想される、いくつかの頻度が高い鑑別疾患を挙げています。また診察で確認すべきポイントも書かれています。
Point2
・どのページから読み始めていただいても結構です。
臨床の場で患者の話から「キーワード」を見つけたときに、辞書的に本書を調べることも可能です。
鑑別診断が想起されていれば、必要な問診や検査はおのずと明らかになります。
Point3
・鑑別診断能力のさらなる向上を目指す意欲的な医師には、巻末に「最重要」「重要」「知っているとかっこいい」の分類を試みました。
この本には著者の日々の臨床経験から得た臨床の智慧が凝集されています。
さながら単語帳をみるように、ひと目で考えるべき疾患がわかる!
持ち運びにも便利なスマホサイズで、白衣のポケットにも楽々入れられます。
目次
Chapter 1 頻出!必ず覚えるべきキーワード
001 ばち指
002 手の皮がむける
003 Palpable purpura
004 多形滲出性紅斑
005 手足の皮疹
006 全身の痛み
007 肩痛
008 筋肉がつる
009 右下腹部痛
column01 急性感染性下痢症の原因
010 殿部痛
011 首下がり症候群
012 Dupuytren拘縮
column02 ALS診察のポイント
013 手をついて転倒骨折
014 薬が原因の失神
015 多発性神経炎
column03 薬剤熱を起こしやすい薬
016 せん妄の原因
017 認知症の原因疾患
018 パーキンソン症状を起こす疾患
019 しゃっくり(吃逆)
column04 女性化乳房
020 心房細動の原因疾患
column05 急性心筋梗塞のリスク
021 Platypnea
022 下部消化管出血
023 夜間頻尿
024 性感染症
025 潜伏期10日以内の輸入感染症
026 好酸球増加
027 眼瞼下垂
Chapter 2 緊急!考えるよりも動くキーワード
028 意識障害+高熱+頻脈+高血圧
029 徐脈+ショック
030 排便中・排便後に急変
column06 急性発症の病気
031 脳梗塞もどき:stroke mimic
column07 球マヒvs仮性球マヒ
032 頻呼吸
033 咽頭痛(sore throat)を訴えるが、咽頭以外に大きな問題がある疾患
034 咽頭に所見がないのに、のどの痛みがひどい
column08 嚥下障害
035 紅皮症(erythroderma)
036 糖尿病性ケトアシードシスの誘因
037 高アンモニア血症
038 高カリウム血症
039 低リン血症
040 しぶり腹(うんちしたい症候群)
041 続発性骨粗鬆症
042 無痛性の突然の視力喪失
043 複視(diplopia)
044 話すことができない
Chapter 3 看破!外来で見逃せないキーワード
045 食欲があるのに体重減少
046 若い女性の浮腫
047 二峰性の発熱
048 発熱+リンパ節腫脹(伝染性単核球症によく似た病態)
049 咽頭痛後の関節炎
column09 リンパ節腫脹
050 全身性のリンパ節腫大
051 早朝頭痛
052 耳下腺腫脹
053 眼が腫れた
054 長引く咳
055 繰り返す口腔内潰瘍
056 嗄声
057 手のしびれ
column10 爪と疾患
058 かゆみ(pruritus)
059 原因不明の慢性腰痛
060 鼠径部痛
061 新しく出現した尿失禁
062 結節性紅斑の主な原因
063 腎不全患者の貧血
064 クレアチンキナーゼ(CK)上昇
column11 腎盂腎炎の原因
065 リウマチ性多発筋痛症を考えたときに思い浮かべたい疾患
066 痰のグラム染色で多数の白血球が存在するのに起炎菌がいないとき
Chapter 4 用心!入院患者のかかせないキーワード
067 入院中の発熱
068 入院後に新規発症したけいれんや意識障害
069 見逃されやすい不明熱の原因
070 けいれんの原因
column12 ICUにおける筋力低下
071 開腹歴のない患者の腸閉塞
072 溶血性貧血
073 鉄剤投与で反応が悪い鉄欠乏性貧血
074 ネフローゼ症候群
075 肝機能と腎機能がともに悪化する病態
076 SIADHと思ったら考えるべき病態
077 抗菌薬治療でよくならない肺炎
column13 市中肺炎の鑑別診断
078 間質性肺炎の原因
079 門脈炎の原因
080 腸間膜脂肪織炎
081 吸収不良症候群
082 レイノー現象
083 アルコールがらみの病気
column14 小血管の閉塞(手の血管病変)
084 海綿静脈洞に発生する疾患
085 尿崩症
086 無菌性髄膜炎
Chapter 5 上達!知っておくと差がつく熟練のキーワード
087 増悪・軽快をくり返す疾患
088 発熱+脾梗塞
089 CRPが陰性の不明熱
090 フォーカスがはっきりしない感染症
column15 よくわからない脳炎の治療法
091 神経痛として咽頭痛をきたす疾患
092 Small fiber neuropathy
column16 ミエロパチーを疑うとき
093 運動後のトラブル
094 味覚障害
095 移動性関節炎
096 顎のしびれ
097 ペラグラの症状
098 後索障害
099 アルカリフォスファターゼ(ALP)のみ上昇し、AST・ALT・T-Bilがほぼ正常の場合
100 リング状造影(ring enhancement)
101 胃壁の肥厚
column17 多発する内臓動脈瘤
102 過凝固になりやすい悪性腫瘍
103 日中の過剰な眠気