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覚醒下手術 ことはじめ
筆頭著者 中田 光俊 (編著)
金沢大学医薬保健研究域医学系脳・脊髄機能制御学 教授
その他の著者等 木下雅史/中嶋理帆/松久大希/沖田浩一/中出祐介/油野岳夫/篠原治道
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2020年2月24日
ページ数 226
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-498-32832-7
印刷版発行年月 2019年3月
書籍・雑誌概要
脳機能を温存しながら安全かつ最大限に病変を摘出することを可能とする覚醒下手術について、手術の流れに沿って、手技から運動・感覚・言語のモニタリング、視覚機能や高次脳機能評価まで精緻に解説した書.覚醒下手術に関わる医療者必携の一冊.
目次
目次
本書の動画視聴方法
1 はじめに 〈中田光俊〉
I 覚醒下手術のエビデンス
II 手術コンセプトの変化
III 皮質マッピングと皮質下マッピング
2 白質神経線維の基礎知識 〈中田光俊〉
I 電気刺激で認める症状
II 主な白質神経線維
3 覚醒下手術の準備・コツ 〈中田光俊〉
I 覚醒下手術ことはじめ10箇条
II 手術の同意と説明
III 施設認定の手順
4 トラクトグラフィの作成法 〈木下雅史〉
I DTIトラクトグラフィの原理
II 綺麗なトラクトの描き方
III 限界
5 覚醒下手術の流れ 〈木下雅史〉
I 手術場の入室から退室まで
II 手術に使用する道具
III 局所麻酔の場所,使用薬剤,使用量
IV 全身麻酔下での手術:皮切と開頭範囲の決定
V 覚醒下手術と全身麻酔下の手術
6 タスク者の準備 〈中嶋理帆〉
I タイムスケジュール
II 機能評価・検査法
III タスクの練習
7 覚醒下手術の麻酔 〈松久大希〉
I 術前診察
II 覚醒下手術に対する麻酔管理のリスクファクター
III 入室から退室までの流れ
IV 麻酔における問題点
8 覚醒下手術の手術手技 〈木下雅史〉
I 覚醒させるタイミング
II 刺激強度の決定法
III タスクのnegative control
IV Cortical mappingの意義と詳細
V 脳表面処理
VI Subcortical mappingの意義と詳細
VII Subpial dissection
VIII タスクをかける基準
IX タスク陽性の判断とコツ
X 摘出するか否かの判断
Ⅺ 覚醒終了の基準
9 覚醒下手術のタスク
〈1〉タスクの考え方とタスク施行の工夫 〈中嶋理帆〉
I タスクの考え方
II タスク施行の工夫
〈2〉運動 〈中嶋理帆〉
I 皮質局在と運動の特徴
II 白質線維と運動の特徴
III 錐体路
IV タスクの方法
V 出現する症状と判別方法
〈3〉感覚 〈中嶋理帆〉
I 皮質局在と感覚
II 白質線維と感覚
III 術中タスクと誘発される症状
〈4〉言語 〈沖田浩一〉
I タスク者の役割
II 皮質局在と言語
III 白質神経線維と言語
IV 術中タスクの方法と誘発される症状
〈5〉視覚 〈木下雅史〉
I 術中出現する視覚障害とその責任領域
II 術中タスクの方法と出現する症状
III 視野障害,視空間認知障害,視覚失認の違いと検出法
〈6〉高次脳機能 〈中嶋理帆〉
I 皮質・白質線維と高次脳機能
II タスクの方法・出現する症状と判別方法
III 術中の高次脳機能評価における偽陽性
10 覚醒下手術の電気モニタリング 〈中出祐介〉
I 術中モニタリングの基礎
II 術中モニタリングに必要な機器,機材
III 術中モニタリングの実際
11 症例提示 〈木下雅史〉
〈1〉運動領域
〈2〉補足運動野領域
〈3〉感覚領域
〈4〉言語領域
〈5〉視覚領域
〈6〉高次脳機能
12 ピットフォールと対応策
〈1〉麻酔科的視点 〈松久大希〉
I 合併症の種類と対処法
II 換気困難
III 再導入時における気道確保確立までの経緯
IV 再挿管に難渋する場合
〈2〉脳神経外科的視点 〈中田光俊〉
I 寒気
II 悪心
III 疼痛
IV 痙攣
V 精神的不安
VI 脳圧亢進
VII 新たな神経症状の出現
VIII 意欲低下
IX 血圧上昇による腫瘍内出血
〈3〉タスク者的視点 〈中嶋理帆〉
I タスク判定に難渋する場合
II タスクの種類とピットフォール
〈4〉検査者的視点 〈油野岳夫〉
I 電気刺激の注意点
II 術中モニタリング検査の陽性判定
III MEPでどれだけ落ちると不可逆的なのか
IV アラーム時の注意点
V 実際のMEPモニタリング波形の提示
VI トラブルシューティング
13 術後急性期の症状 〈木下雅史〉
I 術後急性期の症状と原因
II 術後の錐体路症状と補足運動野症状との見極め
III 緊急の対応を要する症状
IV 経過観察でよい症状
14 術後検査計画 〈中嶋理帆〉
I 術後評価の目的
II 術後の評価法と時期
III 日常生活・社会生活への影響
IV 機能回復の見込み
15 おわりに〜覚醒下手術の今後の展望〜 〈中田光俊〉
I 改善点
II 発展の方向性
索引