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知っておきたい改正道路交通法と認知症診療

知っておきたい改正道路交通法と認知症診療
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筆頭著者 川畑 信也 (著)

八千代病院神経内科部長,愛知県認知症疾患医療センター長

中外医学社

電子版ISBN

電子版発売日 2019年1月14日

ページ数 167

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-498-32810-5

印刷版発行年月 2018年3月

DOI https://doi.org/10.18886/9784498328105

書籍・雑誌概要

かかりつけ医・非専門医の医師が運転免許に関連する診療で認知症をより正しく診断でき,整合性のある診断書を
作成できるよう,考えかたと具体的な手順をわかりやすくまとめた書.医師が知っておきたい改正道路交通法の概
略,運転免許に関連する認知症診療の難しさ,診断書作成のコツや手順,注意点をさまざまな事例を示しながら解
説したガイドブック.

目次

CHAPTER I わが国における交通事故と高齢運転者の実態
 わが国における交通事故死亡件数の変遷
 高齢運転者による死亡事故件数の推移
 高速道路逆走は認知症患者が多いのか
 通院している認知症患者における自動車運転の実情
 認知症患者の運転が拙劣になる要因
 認知症の病型からみた運転事故や交通違反の特徴

CHAPTER II 知っておくべき道路交通法の知識
 1.道路交通法の変遷
 2.認知症は運転免許の欠落事由になる
 3.認知機能検査とは
 4.基準行為
 5.任意通報制度
 6.高齢者講習とその費用
 7.臨時適性検査
 8.免許の再取得は可能か 手続きはどうしたらよいか

CHAPTER III 改正された免許更新の手続きを理解する

CHAPTER IV 運転免許に関連する認知症診療の難しさ
 運転免許に関連する認知症診療と通常診療の違い
 1.認知症が軽微,軽度の患者が多い
 2.行動障害・精神症状(BPSD)を示す患者が少ない
 3.家族が認知症との視点で患者をみていない
  CASE 1▶75歳,男性
  CASE 2▶79歳,男性.夫婦2人の暮らし
 4.患者本人が診療に前向きではない
  CASE 1▶前項の75歳
  CASE 3▶診療を拒否する79歳,男性
 診療に際して医師はどう考えたらよいか
 生活障害の目立たないアルツハイマー型認知症について
  CASE 4▶家族が生活障害はないと述べる85歳,女性.アルツハイマー型認知症

CHAPTER V 改正道路交通法からみた認知症診療
 受診経路
 実際の病歴聴取の進めかた
  CASE 5▶妻の病歴が役に立たない80歳,男性.アルツハイマー型認知症
 実際の問診の進めかた
  CASE 5▶妻の病歴が役に立たない80歳,男性.アルツハイマー型認知症
 診察室での患者の様子を観察する
 1.取り繕い反応
  CASE 6▶76歳,女性.アルツハイマー型認知症HDS-R:18点
  CASE 7▶80歳,女性.アルツハイマー型認知症HDS-R:16点
 2.頭部振り向き現象
 3.身だしなみ 整容を観察する
 4.患者が醸し出す雰囲気
 認知機能検査(神経心理検査)の実際
 神経心理検査判定のコツ
  CASE 5▶妻の病歴が役に立たない80歳,男性.アルツハイマー型認知症のHDS-R
 臨床検査(血液検査など)は必要か
 脳形態画像検査は必須
  CASE 8▶慢性硬膜下血腫が判明した85歳,男性
  CASE 9▶脳腫瘍の存在が判明した 65歳,女性
 診断をどう考えていくか
 病歴と問診・診察,HDS-Rの組み合わせから診断を考える
 当センターにおける臨時適性検査の紹介

CHAPTER VI 診断書作成への対応,リスク,自主返納
 警察庁の診断書と愛知県版の診断書
 診断書作成を依頼されたときの対応
 自身で作成できる患者と認知症専門医療機関に任せたほうがよい患者を区分けする
 日本医師会作成の手引きの問題点と注意点
 診断書作成に伴うリスクを考える
  CASE 10▶診断に納得しない78歳,男性
 自主返納を勧める
 事例からみた自動車運転を止めさせる方法とは
  CASE 11▶79歳,男性.運転を止めないアルツハイマー型認知症
  CASE 12▶78歳,男性.アルツハイマー型認知症
 運転を止めさせるための対策
 運転を止めると認知症は進行するのか

CHAPTER VII 事例から診断書作成を考える
  CASE 13▶典型的な認知症の病像を示す74歳,男性
  CASE 14▶かかりつけ医が診断書作成をできないとのことで紹介になった80歳,男性
  CASE 15▶交通事故を契機に受診してきた73歳,男性
  CASE 16▶臨時適性検査に関する事前確認通知書を経由して受診してきた85歳,男性
  CASE 17▶非認知症と診断した81歳,男性
  CASE 18▶家族が診療に対して不満を示す84歳,女性

CHAPTER VIII 疑義事例からみた診断書作成の問題点
  CASE 19▶診断書に病名以外の記載がない89歳,女性
  CASE 20▶診断書に整合性が欠ける84歳,男性
  CASE 21▶前医ではアルツハイマー型認知症と診断されたが軽度認知障害(MCI)であった82歳,男性
  CASE 22▶前医の診断書で整合性に欠ける86歳,男性

CHAPTER IX 改正後の運転免許更新の実態
 著者の外来での実態
 1.性別,年齢別
 2.受診経路の検討
 3.診断の内訳
 4.認知機能検査の総得点の検討
 5.認知機能検査(神経心理検査)の分析
 6.問診票からみた分析
 7.診断後の経緯
 警察庁の統計からみた実態

CHAPTER X 改正道路交通法運用後の問題と課題
 改正道路交通法における認知症の定義の曖昧さ
 医師の診断書作成能力
 認知症と診断される割合が低すぎるのではないか
 免許取消し後の移動手段の乏しさ
 運転経歴証明書発行の不公平さ

索引

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