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CKD診療Navigator 新規薬剤による治療戦略
筆頭著者 長田 太助 (編著)
自治医科大学腎臓内科学部門教授
その他の著者等 増田貴博,田中哲洋,菱田英里華,八反田文彦,西尾妙織,岡田健太
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2024年4月12日
ページ数 224
判型 A5判
印刷版ISBN 978-4-498-22494-0
印刷版発行年月 2024年4月
書籍・雑誌概要
CKD治療における1番効果的な薬の選び方・使い方につながる1冊
CKD治療は薬剤の選び方・使い方で効果が変わります.SGLT2阻害薬や,HIF-PH阻害薬など,腎保護作用やeGFRの改善がエビデンスとして出始め,CKD診療は大きな変革を迎えました.
各薬剤の特徴と作用機序,効果的な治療戦略が詳しくわかるだけでなく,CKDの治療効果だけでなく,貧血改善や心血管ベネフィットなど患者の合併症ごとに望ましい効果のある薬を選ぶことで,最適な治療戦略をできるようになる必読書.
目次
目 次
1 SGLT2阻害薬 〈増田貴博〉
この薬剤の注目点
A.薬剤の作用機序
B.この薬剤が開発された背景
C.腎臓における作用と考えられる治療戦略
D.腎保護の機序
(1)糸球体高血圧の是正
(2)尿細管への酸素供給の適正化
(3)ケトン体増加
E.臨床研究の結果 9
F.最近の話題
(1)フレイル改善作用
(2)腎結石抑制効果
(3)抗腫瘍作用
G.今後の展望
(1)積極的に使用すべきCKD患者の明確化
(2)心・腎保護の共通機序の解明:「生体恒常性維持機能」の意義
Take Home Message
2 HIF—PH阻害薬 〈田中哲洋〉
この薬剤の注目点
A.薬剤の作用機序
B.この薬剤が開発された背景
(1)ESAによる腎性貧血治療
(2)低酸素によるEPO遺伝子の発現誘導
(3)HIFの発現調節
(4)PHD/HIF—PHの阻害と赤血球造血
C.腎臓における作用と考えられる治療戦略
(1)HIF—PH阻害薬の特徴と,ESAとの使い分け
(2)鉄動態への潜在的影響
D.臨床研究の結果
(1)赤血球造血の有効性
(2)心血管安全性の検討
E.最近の話題
(1)HIFの活性化に伴う安全性の懸念
(2)虚血を伴う腎障害の進行に及ぼし得る影響
F.今後の展望
Take Home Message
3 MRA finerenone 〈長田太助〉
この薬剤の注目点
A.薬剤の作用機序
(1)脱SUMO化
(2)脱ユビキチン化
(3)リン酸化(PKCβ)
(4)O—GlcNAc化
(5)Rac1によるMRの核移行の促進
B.この薬剤が開発された背景
C.腎臓における作用
D.臨床研究の結果
E.FIDELIO—DKD試験
F.FIGARO—DKD試験
G.FIDELIO—DKD,FIGALO—DKDにおける高K血症
H.FIDELIO—DKD,FIGALO—DKDにおけるフィネレノンの降圧作用
I.最近の話題
J.今後の展望
Take Home Message
4 ARNIサクビトリル/バルサルタン 〈菱田英里華〉
この薬剤の注目点
A.この薬剤が開発された背景
B.ARNIの作用機序
C.サクビトリル/バルサルタンの心不全患者を対象とした臨床試験の成績
(1)PARAMOUNT試験
(2)PARADIGM—HF試験
(3)PARAGON—HF試験
(4)PARADIGM—HF試験とPARAGON—HF試験の統合解析
(5)PIONEER—HF試験
(6)PARALLEL—HF試験
D.ARNIの降圧効果に関する作用機序
E.サクビトリル/バルサルタンの高血圧患者を対象とした臨床試験の成績
(1)Ruilope LM, et al. Lancet, 2010.(A2201試験)
(2)Kario K, et al. Hypertension, 2014.(A2219試験)
(3)Ito S, et al. Hypertens Res, 2015.(A1304試験)
(4)Wang JG, et al. J Clin Hypertens, 2017.(A2319試験)
(5)Williams B, et al. Hypertension, 2017.(A2216,PARAMETER試験)
(6)Supasyndh O, et al. Am J Hypertens, 2017.(A2316試験)
(7)Wang TD, et al. Hypertension, 2017.(A2222試験)
(8)Schmieder RE, et al. Eur Heart J, 2017.(A2224試験)
(9)Cheung DG, et al. J Clin Hypertens, 2018.(A2318試験)
(10)Rakugi H, et al. Hypertens Res, 2022.(A1306試験)
(11)Kario K, et al. JACC, 2023.(A1306試験post hoc解析)
F.ARNIの腎保護に関する臨床研究
(1)PARADIGM—HF試験post hoc解析
(2)PARAGON—HF試験post hoc解析
(3)PARADIGM—HF,PARAGON—HF試験 統合サブ解析
(4)UK—HARPIII試験
(5)ARNIの腎への効果と安全性に関するメタ解析
G.ARNIの腎保護効果をもたらす作用機序
(1)ARNIの糸球体における作用
(2)ARNIの腎髄質における作用
H.高度腎不全(G4,G5期)におけるARNIのエビデンスと腎保護を意識したARNIの使い方
I.透析患者におけるARNIの有効性と安全性に関する報告
J.日本におけるARNIの適応症,用法・用量,投与上の注意点について
Take Home Message
5 トルバプタン,mTOR阻害薬〔ラパマイシン(シロリムス)〕 〈八反田文彦,西尾妙織〉
トルバプタン
A.この薬剤の作用機序
B.この薬剤が開発された背景
C.腎臓における作用と考えられる治療戦略
D.臨床研究の結果
mTOR阻害薬〔ラパマイシン(シロリムス)〕
この薬剤の注目点
A.この薬剤の作用機序
B.この薬剤が開発された背景
C.腎臓における作用と考えられる治療戦略
D.臨床研究の結果
E.最近の話題
(1)バルドキソロンメチル
(2)メトホルミン
(3)スタチン
(4)抗miR—17オリゴヌクレオチド
F.今後の展望
Take Home Message
6 Bardoxolone Methylバルドキソロンメチル 〈長田太助〉
この薬剤の注目点
A.薬剤の作用機序
B.この薬剤が開発された背景
C.腎臓における作用
D.臨床研究の結果
(1)悪性腫瘍に対する治験中に見つかったeGFR上昇効果
(2)BEAM試験
(3)BEACON試験
(4)CARDINAL試験
E.最近の話題
F.今後の展望
Take Home Message
7 メトホルミン 〈岡田健太〉
この薬剤の注目点
A.薬剤の作用機序
B.この薬剤が開発された経緯
C.腎臓における作用と考えられる機序
(1)腎症の現状
(2)メトホルミンと乳酸アシドーシス
D.基礎研究の結果
メトホルミンの腎保護効果
E.最近の話題
メトホルミンと造影剤検査
F.今後の展望
Take Home Message
8 ASK1阻害薬 Selonsertib 〈長田太助〉
この薬剤の注目点
A.薬剤の作用機序
B.この薬剤が開発された背景
C.腎臓における作用
D.臨床研究の結果
E.最近の話題
F.今後の展望
Take Home Message
9 GLP—1受容体作動薬・GIP/GLP—1受容体作動薬 〈岡田健太〉
この薬剤の注目点
A.この薬剤が開発された経緯
B.薬剤の作用機序
C.腎臓における作用と考えられる機序
D.臨床研究の結果
(1)早期CKD(stage 1~2)
(2)中等度から重度CKD(stage 3~4)
(3)システマティックレビューおよびメタ解析
E.GLP—1受容体作動薬の腎機能別投与量
F.最近の話題
G.今後の展望
Take Home Message
索引