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救急外来 オススメ処方・ダメ処方
筆頭著者 坂本 壮 (編著)
国保旭中央病院救急救命科
その他の著者等 安藤裕貴,徳田理奈,宮本雄気,仁平敬士,中島聡志,清水 晶,塩住忠春,中村侑暉,薬師寺泰匡,岡村知直,吉田英人,波多野拓也,和足孝之,原田愛子
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2023年5月12日
ページ数 344
判型 A5判
印刷版ISBN 978-4-498-16652-3
印刷版発行年月 2023年5月
書籍・雑誌概要
すべての診療科のCommon Senseを一気にアップデート!
各診療科スペシャリストたちによる,現場ですぐに使えるオススメ処方・ダメ処方.“各診療科のあたりまえを全科のあたりまえに”をテーマに,役に立つTips & Pitfallsについて薬剤の処方を中心に簡潔にまとめました.救急・循環器・呼吸器・消化器・感染症・小児科・産婦人科など,20テーマに及ぶ内容を網羅しており,フレッシュな先生にも,ベテランの先生にも有用な,まさにすべての臨床医にご一読いただきたい渾身の一冊です!
目次
CHAPTER 1 救急
【オススメ処方】
●1 ブドウ糖を投与する患者ではビタミンB1の投与も忘れずに! 〈坂本 壮〉
●2 PSVT患者,血行動態が安定しているのならば,まずは修正バルサルバ! 〈坂本 壮〉
●3 痙攣患者に盲目的にジアゼパムではなく,まずはバイタルサインの確認を! 〈坂本 壮〉
●4 アナフィラキシーと判断したら即アドレナリン筋注! 〈坂本 壮〉
●5 治療抵抗性・難治性のアナフィラキシーではKounis症候群も忘れずに! 〈坂本 壮〉
●6 よくわからない心電図を見たら血液ガスでカリウム値を確認! 〈坂本 壮〉
●7 BPPVと判断したら積極的に耳石置換法を! 〈坂本 壮〉
●8 ACS疑い症例は時間を味方につけた対応を! 〈坂本 壮〉
●9 低体温を疑ったら深部体温測定を! 〈坂本 壮〉
●10 敗血症性ショック患者に対するノルアドレナリン 〈坂本 壮〉
●11 ノルアドレナリンで不十分な敗血症性ショック患者に対するバソプレシン 〈坂本 壮〉
●12 急性腹症患者に対する鎮痛薬投与 〈坂本 壮〉
●13 一酸化炭素中毒(CO中毒)に対して高流量鼻カニューレ 〈坂本 壮〉
●14 鎮静にケタミンというオプションをもっておこう! 〈安藤裕貴〉
●15 めまいによる嘔吐にはヒドロキシジンなど抗ヒスタミン薬を! 〈安藤裕貴〉
●16 外傷熱傷アトピー性皮膚炎にワセリン! 〈安藤裕貴〉
●17 ショックにノルアドレナリン 〈安藤裕貴〉
●18 鼻出血にトラネキサム酸 〈安藤裕貴〉
●19 局所出血に希釈アドレナリン外用液 〈安藤裕貴〉
●20 上部消化管出血にオメプラゾール 〈安藤裕貴〉
●21 高K血症にβ刺激薬吸入 〈安藤裕貴〉
●22 便秘にレシカルボン坐薬 〈安藤裕貴〉
●23 ステーキハウス症候群にコーラ 〈安藤裕貴〉
●24 肩関節脱臼整復の鎮静にチアミラール 〈安藤裕貴〉
●25 外来処方の鎮痛 〈安藤裕貴〉
●26 点滴での鎮痛手段 ペンタゾシン+ヒドロキシジン 〈安藤裕貴〉
●27 心肺停止時の薬剤の第一選択はアドレナリン! 〈徳田理奈〉
●28 ショック抵抗性の心室細動・無脈性心室頻拍ではアミオダロン静注 〈宮本雄気〉
●29 三環系抗うつ薬(TCA)内服がある患者の心室細動では炭酸水素ナトリウムの投与を! 〈仁平敬士〉
●30 救急外来での気管挿管はrapid sequence intubation(RSI)で行おう! 〈仁平敬士〉
●31 若年成人の心原性心停止ではECPRの実施を考慮する 〈中島聡志〉
●32 動脈ライン挿入時に局所麻酔薬を使用 〈宮本雄気〉
●33 徐脈性ショックでは循環器内科をコールしながら,アトロピンを投与する 〈中島聡志〉
●34 ワルファリン内服患者の重症出血に対して,プロトロンビン複合体製剤(PCC)を使用した 〈中島聡志〉
●35 外傷性出血性ショックにおける大量輸血では,赤血球液:新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma:FFP):血小板濃厚液=1:1:1! 〈徳田理奈〉
●36 外傷における出血性ショックで,permissive hypotensionを意識して細胞外液の投与を制限する 〈徳田理奈〉
●37 外傷性出血の患者には可能な限り早くトラネキサム酸を投与しよう! 〈清水 晶〉
●38 動物咬傷に対して,抗菌薬を処方する 〈宮本雄気〉
●39 アセトアミノフェン,NSAIDs無効の骨折患者に対してオピオイドを投与する 〈中島聡志〉
●40 熱中症・偶発性低体温症を疑っても,感染症を否定できない場合は早めに血液培養を採取しよう! 〈塩住忠春〉
●41 スルホニル尿素薬(SU薬)による遷延性低血糖にオクトレオチドを考慮せよ! 〈中村侑暉〉
●42 小児の急性腹症のうち急性虫垂炎疑いで造影CTを撮影する際には単純CTは撮影しない 〈徳田理奈〉
【ダメ処方】
●1 アナフィラキシーに対してまずは抗ヒスタミン薬,ステロイドはダメ! 〈坂本 壮〉
●2 めまい患者に対するルーチンの頭部CTはダメ! 〈坂本 壮〉
●3 軽症頭部外傷患者に対するルーチンの頭部CTはダメ! 〈坂本 壮〉
●4 腎機能を気にして造影CTを撮影しない,撮影のタイミングを遅らせるのはダメ! 〈坂本 壮〉
●5 D-dimer陰性を理由に大動脈解離を否定するのはダメ! 〈坂本 壮〉
●6 D-dimer陰性を理由に肺血栓塞栓症を否定するのはダメ! 〈坂本 壮〉
●7 頭部CT陰性を理由にクモ膜下出血を否定するのはダメ 〈坂本 壮〉
●8 尿潜血陽性を理由に尿管結石と診断するのはダメ! 〈坂本 壮〉
●9 尿管結石疑い患者に対してエコーをせずに腹部CTするのはダメ! 〈坂本 壮〉
●10 蘇生輸液を行う際に生理食塩水を大量投与するのはダメ! 〈中村侑暉〉
●11 無鎮痛・無鎮静で人工呼吸管理を開始するのはダメ! 〈中村侑暉〉
●12 安易に脊髄損傷にステロイドパルス療法を実施するのはダメ! 〈仁平敬士〉
●13 急性腎障害に対してとりあえず透析を行うのはダメ! 〈塩住忠春〉
●14 気管挿管でルーチンに筋弛緩薬を投与するのはダメ! 〈仁平敬士〉
●15 熱源不明だからといって安易にメロペネムとバンコマイシンを併用するのはダメ! 〈塩住忠春〉
●16 敗血症を疑っている時に,ルーチンでアセトアミノフェン静注での解熱を行うのはダメ! 〈塩住忠春〉
●17 髄膜炎を疑ったとき,腰椎穿刺の結果を待ってから抗菌薬を投与するのはダメ! 〈仁平敬士〉
●18 DICと診断したので免疫グロブリン製剤を投与するのはダメ! 〈塩住忠春〉
●19 長期の飢餓状態の患者にいきなり大量の高カロリー輸液を投与するのはダメ! 〈中村侑暉〉
●20 気管支喘息発作をβ刺激薬吸入のみで帰宅させるのはダメ! 〈中村侑暉〉
CHAPTER 2 救急(中毒) 〈薬師寺泰匡〉
【オススメ処方】
●1 対症療法の効果が乏しい局所麻酔薬中毒に脂肪乳剤を投与する
●2 メタノール中毒にホメピゾールを用いる
【ダメ処方】
●1 急性アルコール中毒患者に排泄目的に点滴を行うのはダメ!
●2 薬物中毒患者さんにいつも吐根シロップを飲ませるのはダメ!
●3 気道確保なしに胃洗浄を行うのはダメ!
●4 低酸素のパラコート中毒に酸素投与しないのはダメ!
●5 ベンゾジアゼピン中毒の患者さんに考えなしにフルマゼニルを投与するのはダメ!
●6 呼吸抑制をきたした麻薬中毒患者にナロキソンを投与して安心するのはダメ!
CHAPTER 3 緩和救急系 〈岡村知直〉
【オススメ処方】
●1 癌性疼痛に対してオピオイド導入はためらわない!
●2 呼吸困難 モルヒネを少量から使ってみる
●3 癌性腹水 腹水穿刺を施行する
【ダメ処方】
●1 DNAR患者をすぐ看取り方針にするのはダメ!
●2 終末期の患者に大量の輸液をするのはダメ!
CHAPTER 4 プライマリ・ケア救急
【オススメ処方】
●1 海の生物に刺された時の痛みに対し「45℃温水に20分つける」を処方する 〈吉田英人〉
●2 高齢入院患者に高齢者総合機能評価を処方する 〈吉田英人〉
●3 自分自身の薬理作用を意識し,医師である自分を処方する 〈吉田英人〉
●4 高齢者のポリファーマシーや不適切処方を見たら,「薬剤師との連携」を処方する 〈吉田英人〉
●5 老老介護で疲弊している患者やその家族に,「地域とのつながり」を処方する 〈吉田英人〉
●6 アルコール多飲者の低カリウム血症ではマグネシウムを必ずチェックする 〈波多野拓也・和足孝之〉
●7 酸化マグネシウムを服用している高齢者の意識障害ではマグネシウム値を確認! 〈原田愛子・和足孝之〉
●8 カルシウム製剤やビタミンD製剤服用中の意識障害はカルシウム値を確認する! 〈原田愛子・和足孝之〉
●9 胆石発作にはNSAIDsを 〈原田 拓〉
●10 転倒患者では薬剤性の特定と介入も 〈原田 拓〉
●11 アスピリン喘息には鎮痛剤は処方不可ではない 〈原田 拓〉
●12 胃腸炎に対するロペラミド 〈原田 拓〉
【ダメ処方】
●1 浮腫の患者に,「薬剤性浮腫を否定」せずに利尿薬を処方するのはダメ! 〈吉田英人〉
●2 高齢男性の風邪患者にPL配合顆粒の処方は要注意! 〈高橋宏瑞〉
●3 DOACおよびワーファリン内服中の患者への抗菌薬処方は要注意! 〈高橋宏瑞〉
●4 夏場の湿布処方は要注意! 〈高橋宏瑞〉
●5 浮腫にとりあえず利尿薬はダメ! 〈坂口公太・和足孝之〉
●6 便秘患者にいきなり浣腸はダメ! 〈小川将也・和足孝之〉
●7 転倒したからといってすぐ抗凝固薬を中止するのはダメ 〈原田 拓〉
●8 転倒したからといって抗血小板薬を中止するのはダメ 〈北野彩佳・原田 拓〉
●9 高血圧切迫症に対するルーティンの降圧薬投与はダメ! 〈原田 拓〉
●10 嘔気・嘔吐患者の原因に依らないメトクロプラミド静注はダメ! 〈藤井洋一・原田 拓〉
CHAPTER 5 循環器系 〈水野 篤〉
【ダメ処方】
●1 低心機能の頻脈性心房細動にベラパミル静注は危ない
●2 頻脈性心房細動にとりあえずピルジカイニドはダメ!腎機能障害患者へのピルジカイニドには注意
●3 水分過剰がない心不全に盲目的にフロセミドはダメ!
●4 安定した心室頻拍,盲目的に除細動
●5 急性冠症候群,ニトロのみで帰宅させるのはダメ!
●6 急性心不全「とりあえずカルペリチド」はダメ!
●7 急性冠症候群「とりあえずMONA」はダメ!
●8 大動脈解離診断後の「とりあえずルーチンの造影CT」はダメ!
●9 心不全治療に「とりあえずドパミン」はダメ!
●10 たこつぼ型心筋症に「とりあえずカテコラミン」はダメ!
CHAPTER 6 呼吸器系 〈倉原 優〉
【オススメ処方】
●1 循環器系適応のあるCOPD患者へのβ遮断薬
●2 吸入薬を処方する場合はスペーサーの案内ができるように
●3 肺真菌症の治療にはジェネリックがオススメ
【ダメ処方】
●1 テオフィリン内服患者への安易なアミノフィリン点滴はダメ!
●2 アスピリン喘息(NSAIDs過敏喘息:N-ERD)に対するビソルボン®吸入液の処方はダメ!
●3 音楽関係の仕事に従事する患者へのフラベリック®はダメ!
●4 気管支拡張症患者への安易な吸入薬処方はダメ! :感染症のリスク!
●5 呼吸器感染症患者への安易なキノロン処方はダメ! :結核診断遅れのリスク!
●6 抗炎症作用を狙った安易なマクロライド処方はダメ! :耐性MACのリスク!
●7 間質性肺疾患に対する安易な全身性ステロイド・免疫抑制剤処方:もはや前時代的
CHAPTER 7 感染症系
【オススメ処方】
●1 発熱性好中球減少症患者に対して,早急に血液培養を採取し,抗緑膿菌活性のある抗菌薬を投与する 〈赤澤奈々・伊東直哉〉
●2 急性膀胱炎に対してルーチンのキノロン系の処方ではなく,ST合剤もしくはβラクタム系を処方する 〈赤澤奈々・伊東直哉〉
●3 A群溶連菌による壊死性軟部組織感染症を疑う場合は,早急にデブリードマン,クリンダマイシンを併用する 〈赤澤奈々・伊東直哉〉
●4 梅毒の抗菌薬治療前にJarisch-Herxheimer反応の説明を! 〈立石哲則・織田錬太郎〉
●5 肝硬変患者の上部消化管出血時には細菌感染症に対する予防的抗菌薬としてセフトリアキソンを投与する 〈立石哲則・織田錬太郎〉
●6 バンコマイシン1 gは1時間以上かけて緩徐に投与する 〈立石哲則・織田錬太郎〉
【ダメ処方】
●1 カバーする微生物の想定なしにカルバペネム系抗菌薬を使用するのはダメ! 〈赤澤奈々・伊東直哉〉
●2 オーグメンチン配合錠のみを処方するのはダメ! 〈赤澤奈々・伊東直哉〉
●3 経口第3世代セフェム系抗菌薬を処方するのはダメ! 〈赤澤奈々・伊東直哉〉
●4 丹毒や蜂窩織炎に対して,全例抗MRSA薬の処方をするのはダメ! 〈赤澤奈々・伊東直哉〉
●5 急性膵炎に対して,予防的に抗菌薬を投与するのはダメ! 〈赤澤奈々・伊東直哉〉
●6 胆管炎に,セフォペラゾン/スルバクタム1 gを12時間毎に投与するのはダメ! 〈赤澤奈々・伊東直哉〉
●7 単純な急性気管支炎に対して抗菌薬を処方するのはダメ! 〈赤澤奈々・伊東直哉〉
●8 風邪にマクロライド系抗菌薬を処方するのはダメ! 〈川村繭子・岡 秀昭〉
●9 市中定型肺炎の経験治療にマクロライド系抗菌薬単剤を処方するのはダメ! 〈川村繭子・岡 秀昭〉
●10 長引く咳に咳止めのごとくマクロライド系抗菌薬を処方するのはダメ! 〈川村繭子・岡 秀昭〉
●11 臨床的に安定している感染性心内膜炎や骨髄炎疑いの患者,深部膿瘍の患者に起因菌同定前に慌てて抗菌薬を投与するのはダメ! 〈立石哲則・織田錬太郎〉
●12 急性下痢症に対してルーチンに抗菌薬を投与するのはダメ! 〈立石哲則・織田錬太郎〉
●13 発症から時間の経過した合併症リスクのないインフルエンザ患者に対する抗ウイルス薬を処方するのはダメ! 〈立石哲則・織田錬太郎〉
●14 MRSAによる肺炎・中枢神経感染症にダプトマイシンの投与をするのはダメ! 〈立石哲則・織田錬太郎〉
●15 感受性試験でSと表示されていたとしても,Enterobacter属の菌血症に対してアンピシリン・スルバクタムの投与を続けるのはダメ! 〈立石哲則・織田錬太郎〉
●16 胆石のある患者に漫然とセフトリアキソン投与をするのはダメ! 〈立石哲則・織田錬太郎〉
CHAPTER 8 産婦人科系 〈柴田綾子〉
【オススメ処方】
●1 妊婦の細菌尿にペニシリン系またはセフェム系抗菌薬を処方する
●2 妊婦と産後女性に新型コロナウイルス/インフルエンザの予防接種を推奨する
●3 妊娠後期の女性に百日咳の予防接種を提案する
●4 妊活中の女性とパートナーに風疹ワクチン接種を推奨する
●5 9~26歳の女性にHPVワクチン接種を推奨する
●6 思春期の月経痛にブチルスコポラミン臭化物(ブスコパン®)を処方す
【ダメ処方】
●1 妊婦の風邪症状にレボフロキサシン(クラビット®)を処方するのはダメ!
●2 妊婦の腰痛に湿布(非ステロイド性消炎鎮痛剤)を処方するのはダメ!
●3 妊婦の足の浮腫にフロセミド(ラシックス®)を処方するのはダメ!
●4 授乳中の母親の風邪症状に薬は処方できないと説明するのはダメ!
●5 挙児希望のてんかんもちの女性にバルプロ酸(デパケン®)を処方するのはダメ!
●6 挙児希望の高血圧の女性にACE阻害剤/ARBを処方するのはダメ!
●7 ダイエット目的でGLP-1受容体作動薬(リベルサス®)を処方するのはダメ!
●8 妊活中女性のニキビに対してビタミンA誘導体(ロアキュタン®)を処方するのはダメ!
●9 低用量ピル内服中の女性の風邪症状にトラネキサム酸(トランサミン®)を処方するのはダメ!
CHAPTER 9 小児科系 〈竹井寛和〉
【オススメ処方】
●1 小児の疼痛管理の王様 アセトアミノフェン
●2 小児でも結構使える! イブプロフェン
●3 疼痛管理の大御所,モルヒネ
●4 使い慣れれば強い武器になる,ケタミン
●5 経口補水をマスターしよう
●6 クループ発作へのデキサメタゾンの使い方
●7 気管支喘息急性発作へのデキサメタゾンの使い方
●8 小児の痙攣 止めるための戦略を整理しよう
●9 小児の敗血症の初療での抗菌薬は,セフォタキシムが第1選択
●10 外来診療での抗菌薬の王様はアモキシシリン
●11 外来診療での抗菌薬の女王様はセファレキシン
●12 使いこなせれば幅が広がるアモキシシリン・クラブラン酸
【ダメ処方】
●1 ピボキシル基含有の抗菌薬は低血糖を引き起こ
●2 短絡的な制吐薬処方よりも大事な「ホームケアの指導」
●3 整腸剤を正しく処方しよう!
CHAPTER 10 整形外科系〈藤井達也〉
●1 NSAIDs処方時は既往歴の確認と潰瘍予防のためのPPI処方を
●2 アセトアミノフェンの量はリスクを考慮し高用量で
●3 骨折,捻挫では痛み止めの前に固定を!
●4 ERで骨折を疑ったら検査の前に鎮痛を!
●5 大腿骨近位部骨折入院時は出血の評価,場合によっては補液考慮を!
【ダメ処方】
●1 痛みのある患者に救急外来で弱オピオイドやプレガバリン,ミロガバリンを出すのはダメ!
●2 骨折患者が入院したのに頓用鎮痛薬のみではダメ!
CHAPTER 11 脳神経系
【オススメ処方】
●1 片頭痛にトリプタンの正しい内服タイミングの「説明」処方がオススメ! 〈松原知康〉
●2 ドパミンアゴニストの置換はドパミンアゴニストで行うのがオススメ! 〈松原知康〉
●3 脳梗塞やTIAが否定しきれない場合に,アスピリンを処方しておくこと! 〈山本大介〉
●4 意識障害患者において脳炎の可能性が考慮されるのであれば,単純ヘルペス脳炎の可能性を追求し,アシクロビル投与をとりあえず行っておくのは妥当! 〈山本大介〉
●5 髄膜炎疑いなら,まずは感染性髄膜炎を想起.また,髄液細胞数増多があれば細菌性髄膜炎の可能性を考慮し,抗菌薬投与を検討する 〈山本大介〉
●6 てんかん発作が反復する場合には,第一段階治療薬(ジアゼパム・ロラゼパム静注)に続き,第二段階治療薬(レベチラセタム・ホスフェニトイン静注)を投与する! 〈山本大介〉
●7 てんかん重積状態では発作抑制が困難な場合,難治てんかん重積状態として判断し,早期に第三段階治療に移行することをERで判断する! 〈山本大介〉
【ダメ処方】
●1 Parkinson病治療薬をいきなり中止するのはNG! 〈松原知康〉
●2 認知症が疑われる人に不用意に抗コリン作用のある薬を使用するのはNG! 〈松原知康〉
●3 認知症に対して漫然と抗認知症薬を継続するのはNG! 〈松原知康〉
●4 レベチラセタムは使いやすい薬.でも副作用の認識をもたずに使うのはNG! 〈松原知康〉
●5 重症筋無力症に安易にベンゾジアゼピンを投与するのはNG! 〈松原知康〉
●6 味覚障害に漫然と亜鉛製剤を継続するのはNG! 〈松原知康〉
●7 脳梗塞発症時の高血圧に,安易な降圧療法は行ってはいけない! 〈山本大介〉
●8 脳梗塞症例に“とりあえず”,エダラボンを使用するのはダメ! 〈山本大介〉
●9 CRPの高い脳梗塞で,“とりあえずの抗血栓療法”を行うことは危険! 〈山本大介〉
●10 ERで診断に自信のもてない頭痛患者に,トリプタンを処方するのは危険! 〈山本大介〉
●11 アシクロビル点滴静注を行うときには,アシクロビル腎症の対策を怠らないで! 〈山本大介〉
●12 初発の痙攣発作では,原則ERからの帰宅時点で抗てんかん薬を処方はしない 〈山本大介〉
●13 ALSはじめ,呼吸筋麻痺の起こり得る神経筋疾患の患者へのベンゾジアゼピン系睡眠薬の処方はやめる! 〈山本大介〉
●14 ベンゾジアゼピン系睡眠薬常用患者で,入院後ベンゾを中断するのはダメ! 〈山本大介〉
CHAPTER 12 精神科系
【オススメ処方】
●1 アルコール使用障害が疑われる入院患者に,ベンゾジアゼピン受容体作動薬を処方する 〈久村正樹〉
【ダメ処方】
●1 せん妄の原因検索を行わずに鎮静を目的とした処方はダメ処方である 〈小倉由里子・久村正樹〉
●2 救急外来で抗うつ薬を処方するのはダメ! 〈久村正樹〉
●3 救急外来で不眠にベンゾジアゼピン受容体作動薬を処方するときは注意! 〈久村正樹〉
●4 意識障害の急性薬物中毒患者に,フルマゼニルを注射して覚醒を促すのはダメ! 〈久村正樹〉
●5 ベンゾジアゼピン受容体作動薬を大量に服薬した急性薬物中毒患者が入院した時,すべての薬を中止するのはダメ! 〈久村正樹〉
●6 興奮している患者に,向精神薬でとりあえず鎮静を図るのは基本はNG!(ただし,やむを得ないこともある) 〈久村正樹〉
CHAPTER 13 皮膚科系 〈山本洋輔〉
【オススメ処方】
●1 外用薬は混合しない
●2 妊婦の痒みに対しては非鎮静性の抗ヒスタミン薬投与を
【ダメ処方】
●1 とりあえずステロイド抗菌薬配合薬処方はダメ!
●2 漫然と皮膚科のDo処方を継続するのはダメ!
●3 白癬が「怪しい」例での抗真菌薬はダメ!
●4 分子標的薬使用患者に生じた皮疹に対して安易に薬剤中止にしない
CHAPTER 14 腎臓系 〈渡邉絢史・龍華章裕〉
【オススメ処方】
●1 腎機能障害患者であっても抗菌薬初回投与はfull dose!
●2 薬剤を処方する時にはeGFRではなく,個別eGFRもしくはCCrを計算しよう!
【ダメ処方】
●1 透析患者への無条件での生理食塩水の点滴をやめる!
●2 入院予定の患者に目的のない低張液の維持輸液を行うことを止めよう!
●3 高齢者への解熱鎮痛薬にNSAIDsの処方はやめる!
●4 腎機能障害合併の急性心不全に,フロセミド1A投与で尿が出なかったら諦めることをやめる!
●5 代謝性アシドーシス症例に盲目的な重炭酸ナトリウム投与をやめる!
●6 帯状疱疹に対して,抗ウイルス薬・NSAIDsを腎機能の確認なく処方するのはダメ!
●7 腎機能障害患者へのマグネシウム製剤投与は気をつける!
●8 代謝性アルカローシスを合併する低カリウム血症に対し,アスパラギン酸カリウムの投与はやめよう!
CHAPTER 15 膠原病系 〈陶山恭博〉
【オススメ処方】
●1 朝内服していなかったステロイド内服補充
●2 免疫抑制薬内服中の帯状疱疹にアシクロビル点滴相談
●3 痛風・偽痛風患者へのNSAIDs(アセトアミノフェンじゃなくNSAIDs)+アイシング
●4 膠原病患者さん発熱受診での血液培養・尿培養(培養という処方がダイジ)
●5 ブシラミン内服患者ではYellow nail syndromeに注意する!
【ダメ処方】
●1 メトトレキサートのDo処方はやめよう
●2 いきなりロイコボリン®レスキュー! には注意!その前に主治医(専門医)に相談を!
●3 アザルフィジンはサルファ系なので注意!
●4 UTIだからバクタ! もちょっと待って
CHAPTER 16 消化器系 〈中野弘康〉
【オススメ処方】
●1 腹部画像診断で異常がない腹痛ではカーネット徴候をみる!
●2 腹痛に蕁麻疹や呼吸困難を伴ったらアニサキス・アナフィラキシーを疑い魚介類の喫食聴取とアドレナリン!
●3 憩室炎患者は発症1.5カ月をめどに大腸内視鏡検査を勧める!
●4 救急室での機能性ディスペプシア診断にご用心!若い女性の食後に悪化する腹痛はCACSを疑いドプラエコー!
【ダメ処方】
●1 肝障害に盲目的なウルソの処方はダメ!鑑別診断こそが肝(キモ)だ!
●2 急性膵炎患者にルーチンで蛋白分解酵素阻害薬や抗菌薬を投与する
●3 静脈瘤性上部消化管出血ではPPIのみを投与して安心するな!
●4 嘔気・嘔吐患者に盲目的にメトクロプラミドを点滴するな!
●5 アルコール性肝障害に“断酒”の指示のみで帰宅させるな!依存症のスクリーニングも
●6 尿管結石患者の疼痛緩和にブスコパンを処方するな!
CHAPTER 17 内分泌系 〈岩岡秀明〉
【オススメ処方】
●1 バセドウ病患者の発熱では無顆粒球症を考慮し白血球数分画を確認する
●2 癌患者では高カルシウム血症を意識する
【ダメ処方】
●1 高血糖症で劇症型1型糖尿病を想起しない!
●2 1型糖尿病患者が悪心・嘔吐・腹痛でERを受診,血糖値が高くないため,DKAを否定し,急性胃腸炎として,胃腸薬を処方して帰宅させるのは危険!
●3 ERでDKA(糖尿病性ケトアシドーシス)と診断して,まずは速効型インスリンを5単位ワンショット静注するのはダメ!
CHAPTER 18 血液内科系 〈渡邉純一〉
【オススメ処方】
●1 Transferrin saturation(血清鉄/TIBC)20%未満への鉄剤投与
●2 難治性鉄欠乏性貧血でピロリ菌が陽性の際の除菌療法
●3 新規処方薬開始5~10日後の血小板減少はDITPを疑い,被疑薬中止
●4 血液疾患で腎機能障害を見たら画像検査を検討する
●5 血小板減少のある患者に対する解熱鎮痛薬にアセトアミノフェンを使用する
●6 成人の病的骨折を見たら採血・CTを行い,血液疾患を除外する
【ダメ処方】
●1 血液疾患既往のある患者の発熱に対し,安易な抗菌薬・解熱剤処方はダメ!
●2 血液疾患の嘔気・嘔吐に採血なしで制吐薬の処方はダメ!
CHAPTER 19 耳鼻科系 〈藤原崇志〉
【オススメ処方】
●1 Bell麻痺に対して抗ウイルス薬を投与する時はステロイド併用投与も忘れずに
【ダメ処方】
●1 虫が耳に入った場合に,キシロカイン噴霧は要注意
●2 小児の中耳炎に安易な抗菌薬はダメ!
●3 鼻出血のガーゼ・タンポンに抗菌薬軟膏・内服は不要
CHAPTER 20 マイナーエマージェンシー 〈松原知康〉
【オススメ処方】
●1 化学眼症には十分量の洗浄を行うのがオススメ!
●2 鼻血で受診した患者には,まずは正しい用手圧迫法の指導を行うのがオススメ!
【ダメ処方】
●1 眼痛を訴える患者にベノキシール®を「処方」するのはNG!
●2 破傷風予防接種歴がない人の破傷風発症予防に破傷風トキソイドのみはNG!