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間質性肺炎のみかた,考えかた

間質性肺炎のみかた,考えかた
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筆頭著者 喜舎場 朝雄 (編著)

沖縄県立中部病院呼吸器内科部長

中外医学社

電子版ISBN

電子版発売日 2022年10月28日

ページ数 331

判型 A5判

印刷版ISBN 978-4-498-13054-8

印刷版発行年月 2022年10月

DOI https://doi.org/10.18886/9784498130548

書籍・雑誌概要

内科診療の総合力が問われる間質性肺炎のみかたをマスターしよう! 肺炎を疑った際に必要な検査から治療の実際,予後予測まで1冊で網羅.国内外のガイドライン最新版を反映した必要な知識をエキスパートが伝授.Commonなのに難しい間質性肺炎に自信を持つための必読書!

目次

I 総論

 1 間質性肺疾患とは―定義と疾患概念〈喜舎場朝雄〉
   1.間質性肺疾患の概念と診断のポイント
   2.時間の概念と肺機能からみた特発性間質性肺炎
   3.線維化を示唆する所見
   4.間質性肺炎の捉え方

 2 疫学-IPFの我が国と諸外国の実態および膠原病関連間質性肺炎の疫学総論〈茂田光弘〉
   1.特発性肺線維症の発症率,有病率
   2.特発性肺線維症の特徴的な患者背景,併存症・合併症
   3.特発性肺線維症の予後および死因
   4.膠原病関連間質性肺炎の疫学

 3 胸部CT〈上甲 剛〉
   1.間質性肺炎・肺線維症の局所CT像の自然史
   2.UIPの画像診断
   3.NSIPの画像診断

 4 呼吸機能〈桑平一郎〉
   1.呼吸生理学的基礎事項
   2.予後を評価するための指標,その注意点とみかた

 5 気管支鏡・肺生検―BALの意義,TBLB・クライオ生検,VATSの適応などについて〈片岡健介〉
   1.気管支肺胞洗浄(bronchoalveolar lavage:BAL)
   2.経気管支肺生検(transbronchial lung biopsy:TBLB)
   3.経気管支クライオ生検(transbronchial lung cryobiopsy:TBLC)
   4.外科的肺生検(surgical lung biopsy:SLB)
   5.肺生検部位の選択(TBLB,TBLC,SLBに共通)

 6 病理〈武村民子〉
   1.間質性肺炎の病理診断で留意すべき点
   2.IPF/UIPの病理診断:2018 IPFガイドラインを含めて
   3.NSIPの病理診断
   4.分類不能型間質性肺炎の病理像
   5.過敏性肺炎の病理診断
   6.膠原病でみられる間質性肺炎の病理診断

II 各論

A 特発性間質性肺炎
 1 特発性肺線維症(IPF)〈坂東政司〉
   1.IPFの診断アルゴリズムと鑑別疾患
   2.IPF診断に関する課題と今後の方向性
   3.慢性期IPFの治療
   4.IPF急性増悪の診断と治療

 2 非特異的間質性肺炎(NSIP)〈澄川裕充〉
   1.画像所見
   2.予後予測
   3.鑑別診断

 3 器質化肺炎(OP)〈冨岡洋海,李 正道〉
   1.概念
   2.COPの臨床像
   3.COP診断のポイント
   4.COPの胸部CT所見
   5.COPにおける気管支肺胞洗浄(bronchoalveolar lavage:BAL)の意義
   6.COPにおける経気管支肺生検(transbronchial lung biopsy:TBLB)の意義
   7.COPの治療
   8.OPのバリアント

 4 MDD(multidisciplinary discussion/diagnosis)〈宮本 篤〉
   1.MDD発祥の経緯
   2.MDD実施の原則
   3.MDDのエビデンス
   4.MDD施行時の問題点

 5 肺胞蛋白症(PAP)〈井上義一〉
   1.PAPの分類と病態
   2.PAPの疫学
   3.PAPの症状,理学所見
   4.PAPの検査所見
   5.PAPの診断基準と診断アルゴリズム
   6.PAPの重症度分類と治療
   7.PAPの公的医療費補助
   8.PAP診療ガイドライン

 6 リンパ脈管筋腫症(LAM)〈井上義一〉
   1.LAMの病態と疫学
   2.LAMの病変と症状
   3.LAMの診断と重症度
   4.LAMの治療と管理
   5.ATS/JRS国際診療ガイドライン

B 膠原病
 1 関節リウマチ(RA)〈山川英晃〉
   1.関節リウマチ―間質性肺疾患(RA-ILD)診断時の注意点および覚えておくべきこと
   2.RA-ILDの急性・亜急性の経過の場合
   3.RA-ILDの慢性の経過の場合
   4.まとめ

 2 強皮症/全身性硬化症〈山野泰彦〉
   1.全身性強皮症の疾患概念と分類
   2.強皮症の画像所見・病理所見から考える治療目標
   3.SSc-ILD進行のリスク因子とfollow-up
   4.SSc-ILDの治療戦略
   5.SSc-ILDの診断のポイント

 3 抗ARS抗体症候群―診断過程,特徴的な画像所見,BALの意義と治療方法について〈早稲田優子〉
   1.診断
   2.治療

 4 Sj?gren症候群〈藤澤朋幸〉
   1.Sj?gren症候群に伴う肺病変
   2.一次性Sj?gren症候群(pSS)に伴う気道病変
   3.一次性Sj?gren症候群に伴う間質性肺疾患(pSS-ILD)
   4.一次性Sj?gren症候群に伴う間質性肺疾患(pSS-ILD)の予後,急性増悪,治療

 5 SLEに関連した間質性肺疾患〈榎本紀之〉
   1.SLEに関連した間質性肺疾患(SLE-ILD)の臨床的特徴
   2.SLEの診断と活動性の評価
   3.ILDに対する検査と評価
   4.SLE-ILD症例におけるHRCTパターンと肺病理組織所見
   5.治療および予後
   6.今後の課題と展望

 6 ANCA関連血管炎〈田畑恵里奈,小倉高志〉
   1.ANCA関連血管炎の肺病変とANCA陽性の特発性間質性肺炎
   2.顕微鏡的多発血管炎(MPA)に合併する間質性肺炎
   3.MPO-ANCA陽性間質性肺炎の特徴
   4.症例提示

C 薬剤性
 1 肺病変を有する関節リウマチにおける薬剤選択〈岳野光洋,吾妻安良太〉
   1.関節リウマチの肺病変と薬物治療をとりまく問題
   2.関節リウマチの治療体系
   3.csDMARDによる肺障害
   4.bDMARDによる肺障害
   5.JAK阻害
   6.ILDを合併したRA治療薬の選択

 2 抗がん剤―抗悪性腫瘍薬による肺障害の画像診断〈楠本昌彦〉
   1.抗悪性腫瘍薬による薬剤性肺障害のCT所見
   2.画像パターン分類
   3.画像所見でみられる薬剤性肺障害のリスク因子
   4.肺障害を起こしやすい抗悪性腫瘍薬について

 3 漢方薬による薬剤性肺炎〈松島秀和〉
   1.概念
   2.原因薬剤
   3.発症経過
   4.診断および問題点
   5.胸部画像所見
   6.病理所見
   7.治療および転帰

 4 市販薬・サプリメントによる肺障害〈牛木淳人〉
   1.医薬品,医薬部外品,食品の分類
   2.市販薬・サプリメントによる肺障害の診断
   3.市販薬・サプリメントによる薬剤性肺障害の実例

 5 急性好酸球性肺炎と慢性好酸球性肺炎―診断のポイントとBALの解釈と治療について〈皿谷 健〉
   1.AEPとCEPの鑑別
   2.肺好酸球の形態学

D 肉芽腫形成疾患
 1 過敏性肺炎のCT所見―画像所見の成り立ちおよびATS/JRS/ALAT国際ガイドラインの解説〈江頭玲子〉
   1.過敏性肺炎の病変の成り立ち
   2.ATS/JRS/ALATによる過敏性肺炎診断国際ガイドライン
   3.予後不良因子となるHRCT所見

 2 サルコイドーシスの肺線維化病態―慢性期治療の確立を目指した画像所見の整理〈澤幡美千瑠,山口哲生〉
   1.サルコイドーシスの肺線維化病態
   2.肺線維化病態の進展に伴う問題点
   3.サルコイドーシスの治療―肺線維化病態の進展抑制を目指して―

 3 塵肺―問診のポイント,典型的な画像所見,鑑別診断について〈岸本卓巳〉
   1.石綿肺
   2.間質性肺炎の病態を示すその他の塵肺

E COVID-19と鑑別が必要な感染症
 1 インフルエンザウイルス肺炎〈杉浦弘明〉
   1.新型コロナ肺炎の画像所見
   2.インフルエンザウイルス肺炎の画像所見
   3.まとめ

F PF-ILD(進行性線維化を伴う間質性肺疾患)
 1 PF-ILDの診断と治療〈近藤康博,山野泰彦〉
   1.進行する線維化性肺疾患の診断のポイント
   2.外来管理上の留意点
   3.実際の治療