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カラーアトラス末梢神経の病理 第2版
筆頭著者 秋口 一郎(監修) 岡 伸幸 川崎 照晃 竹内 啓喜 (著)
康生会武田病院神経脳血管センター長/京都近衛リハビリテーション病院院長/京都認知症総合センタークリニック院長/国立病院機構南京都病院脳神経内科医長
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2021年4月21日
ページ数 159
判型 B5判
印刷版ISBN 978-4-498-12875-0
印刷版発行年月 2021年4月
書籍・雑誌概要
神経内科専門医のために,末梢神経の病理のすべてをビジュアル的に解説した好評書,10年目の大改訂.広範な神経系の異常をわずかな標本から診断し,病理写真を読み解くために必要な知識と考え方を多数の写真とイラストを使って丁寧にまとめた.病理像の読み方だけではなく,生検の実際の処理法についても紹介し,的確かつ速やかな診療に役立つ.改訂2版は内容はより濃密に,しかしサイズはコンパクトに,利便性もアップした.
目次
第1章 診断へのアプローチ
症状の特徴はどうか
症状の分布
解剖学的パターンはどうか? 軸索性か脱髄性か?
発症様式は
電気生理学的検査による鑑別
診断の道筋と鑑別に役立つ検査
随伴症状はどうか
鑑別に役立つ検査
周辺の疾患などについて
第2章 神経生検の有用性と適応
どのようなときに神経生検を行うか
神経生検の有用性 自検例から
生検部位に病態が反映しているか
第3章 神経生検の手順
どの神経で行うか
準備
腓腹神経生検の手術手技
生検後の創傷のケア,後遺症
組織の処理
エポン標本の作製法
ときほぐし線維法
凍結切片のつくり方
免疫染色
処理過程で生じる人工産物(アーチファクト)
何を観察するか
皮膚生検
神経筋の剖検
第4章 正常所見
腓腹神経に至る経路
腓腹神経の光顕像
有髄線維の軸索と髄鞘
G-ratio
無髄神経
Schwann細胞質
ほか内鞘にあるもの
血管系
ルノーボディ(Renaut body)
神経周膜
年齢による変化
第5章 末梢神経系の基本的な病態
神経細胞障害 neuronopathy
有髄神経の変化
軸索変性:Waller変性とdying-back axonopathy
脱髄
再髄鞘化
軸索の再生
Channelopathy
第6章 標本の見方と特異的な所見
基本的な見方
特異所見
特異的とまではいえないが,診断に役立つ所見
第7章 血管炎性ニューロパチー
血管炎診断における末梢神経生検の頻度と重要性
末梢神経血管支配の特徴
血管炎の一般的な生検病理所見
ANCA関連血管炎
非全身性血管炎性ニューロパチー(NSVN:non-systemic vasculitic neuropathy)
クリオグロブリン血症に伴う血管炎
リウマトイド血管炎
全身性硬化症(強皮症)
Sjogren症候群
その他の血管炎
Chronic idiopathic axonal polyneuropathy(CIAP)
回復期
術後炎症性ニューロパチー(Post-surgical inflammatory neuropathy)
第8章 慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー
CIDPの分類
典型的な神経生検像
Ranvier絞輪,傍絞輪部蛋白に対する自己抗体を伴うphenotypeの発見
CIDP診療での生検の位置づけ,生検をどう考えるか
CIDPの細胞性免疫病理
第9章 免疫性ニューロパチー
Guillain-Barre症候群(GBS)
Acute autonomic and sensory neuropathy(AASN)
多巣性運動ニューロパチー(multifocal motor neuropathy:MMN)
第10章 パラプロテイン血症に伴うニューロパチー
パラプロテイン血症が関係する疾患の分類,特徴
抗MAG(SGPG)抗体陽性ニューロパチー
抗disialosyl-ganglioside抗体を伴った感覚失調性ニューロパチー
Waldenstrom's macroglobulinemia
IgG-M蛋白血症を伴うCIDP(慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー)
神経内鞘への免疫グロブリン沈着
白血病,リンパ腫に伴うIgM-M蛋白血症
クリオグロブリン血症
第11章 アミロイドニューロパチー
TTR型FAP(家族性アミロイドポリニューロパチー)
原発性ALアミロイドニューロパチー
アミロイドーシスによる手根管症候群
第12章 POEMS症候群(Crow-Fukase(深瀬)症候群)
第13章 遺伝性ニューロパチー
CMT1A
CMT1B
CMTX
CMT2
CMT3(Dejerine-Sottas症候群)
CMT4
HNPP(遺伝性圧脆弱性ニューロパチー)
形態的特徴からみた疾患
Hereditary sensory and autonomic neuropathy(HSAN)
CMTと炎症性ニューロパチーの合併
第14章 糖尿病性ニューロパチー
第15章 薬剤性,中毒性ニューロパチー
薬剤性ニューロパチー
化学療法と潜在的CMT
中毒性ニューロパチー
ビタミン欠乏性ニューロパチーとアルコール性ニューロパチー
重症疾患ポリニューロパチー(critical illness polyneuropathy)
尿毒症
第16章 腫瘍性疾患
悪性リンパ腫
成人T細胞白血病/リンパ腫に伴うニューロパチー
傍腫瘍性神経症候群のニューロパチー
神経周膜炎
Neurofibromatosis(神経線維腫症)
第17章 サルコイドーシス
第18章 感染症
Hansen病
Lyme病
HIV感染症
HAM(HTLV-1 associated myelopathy)
HCV
重症疾患ポリニューロパチー(critical illness polyneuropathy)
第19章 先天性代謝異常疾患
ライソゾーム病
副腎脊髄ニューロパチー(adrenomyeloneuropathy)
ミトコンドリア脳筋症
脳腱黄色腫症(cerebrotendinous xanthomatosis)
Adult polyglucosan body disease
Nasu-Hakola病(membranous lipodystrophy)
ポルフィリア
第20章 神経変性疾患
エオジン好性核内封入体病(NIID)
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
球脊髄性筋萎縮症(Kennedy-Alter-Sung病)
脊髄小脳変性症
CADASIL
第21章 Small fiber neuropathyと皮膚生検
索引