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PCIで使い倒す
IVUS徹底活用術
筆頭著者 本江 純子 (編集)
メジカルビュー社
電子版ISBN 978-4-7583-7409-5
電子版発売日 2017年3月20日
ページ数 332
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-7583-1426-8
印刷版発行年月 2015年10月
書籍・雑誌概要
PCIを行うに際して,「もっとこうしたらIVUSをより有効に活用できる」という手順,方法などを実例とともにわかりやすく解説した,IVUSガイドPCIの実用書。エキスパートが教える,より効果的かつ安全にPCIを行うためのIVUSのコツ・注意点・adviceを満載し,基礎から応用,さらには次世代IVUSの活用に至るまで,あらゆるシーンですぐに役立つ内容となっている。
臨床応用から20年以上経過してもなお,PCIに大きな役割を果たしているIVUS。新しいテクニックや機器なども登場しており,IVUSで十分対応できることはまだまだある。PCIに携わるスタッフに向けた,知識のアップデート,スキルアップを可能にする1冊。
目次
Ⅰ IVUSガイドPCIの基礎編
カテ室スタッフの対応 添田信之
準備:IVUS カテーテルの選択と準備/術中/術後
アーチファクトをPCI に活用するには 村岡秀崇,園田信成
アーチファクトとは/血球エコーをPCI に生かす/ガイドワイヤーアーチファクトをPCI に生かす
IVUS カテーテル操作上の注意点 本江純子
高周波のIVUS を使用する/セットアップ時の注意点/カテーテルを進める際の注意点/ PCI 治療前にIVUS カテーテルが病変部を通過しない場合/ PCI 後にIVUS カテーテルが病変部を通過しない場合/ IVUS 画像記録時の注意/ IVUS カテーテルを抜去する際の注意点
CAG 所見とIVUS との対比 寺本智彦
血管解離/血栓/血腫/石灰化/ステント部でのプラーク逸脱/ステント圧着不良
PCI に生かす,血管外のランドマークと冠動脈のオリエンテーション 納口英次,及川裕二
IVUS 観察のポイント/冠解剖とIVUS /血管外の構造物/ IVUS を用いPCI を有効かつ安全に行うために
PCI の拡張機序を知る 児玉淳子,寺島充康
冠動脈内腔の拡張機序/ vessel stretch/長軸方向のplaque redistribution/機械的プラーク破綻/ debulking /拡張機序を知り,PCI に活かす
IVUS は虚血の指標に使えるか? YES 高木 厚
MLA の閾値/相対的狭窄度(area stenosis)の意義/病変長(lesion length)の関与/左主幹部(LMT)病変/ plaque rupture部位ではMLA は虚血の指標にならない/びまん性病変では% plaque areaも評価する
合併症の予測と対処法
冠動脈破裂 横井研介,角辻 暁
破裂(rupture)と穿孔(perforation)/IVUSと病理組織の関係/IVUSによる冠動脈破裂の予測/IVUSによる冠動脈破裂の予防
冠動脈解離・血腫 村岡秀崇,園田信成
解離とは/血腫とは/解離・血腫を予測しうるプラークの特徴は/解離・血腫を予防するためには/解離・血腫が生じた場合にどうするか
slow flow/no reflow現象 大倉宏之
slow flow/no reflowとは/ slow flow/no reflowの予測
IVUS ガイドPCI の手順
ステント留置部位・ステントサイズの決定 木村琢巳,森野禎浩
ステントの種類で異なるステント長の考え方/ステント長を決定する方法/ステント径を決定する方法
マーキングテクニック 伊藤良明
マーキングテクニックの実際
エンドポイントの決定 伊藤良明
IVUSのエンドポイントの決定/ステント遠位部/ステント内/ステント近位部
責任病変より末梢部位をどう評価するか 大倉宏之
ステント治療直後に末梢を評価する/ステント治療直後にもっと末梢を評価する
その他の病態
血栓の評価とPCIへの応用 北原秀喜,小林欣夫
IVUSによる血栓の観察/血栓性病変でのIVUSの活用/新しいIVUSの可能性/今後の課題
ステントの病理:PCI へのフィードバック 井上勝美
ベアメタルステント(BMS)留置後の冠動脈病理像/ DES留置後の冠動脈病理像/今後の展望
グレースケール以外の評価
PCI に役立つVH®-IVUS情報 猪野 靖,久保隆史,赤阪隆史
Virtual Histology®-IVUS の特徴/ステントの留置範囲の決定/ステント留置時の合併症の予測/薬剤介入による効果の評価
IB-IVUS をPCI で活用する 川崎雅規
IB-IVUS 画像の読み方とPCI で活用するための留意点/ IB-IVUS 画像読影の留意点/IB-IVUS をPCI で活用する
IVUS の合併症とトラブルシューティング 本江純子
通常の手技に伴う合併症/ IVUS カテーテルとガイドワイヤーの交絡/ IVUS カテーテルがステント遠位部で引っかかり抜去困難となる場合
Ⅱ IVUSガイドPCIの応用編
分岐部
PCI に役立つIVUS の使い方 横井雅史,木下順久
分岐部病変に対するIVUS の実際/ debulking 時におけるIVUS の有用性/起こりやすいトラブル
長軸像を活用する 本江純子
左主幹部におけるプラークの分布/長軸像の活用
側枝閉塞の予測 日比 潔
側枝閉塞/ IVUS 所見で側枝閉塞を予測する/分岐部病変の治療戦略
びまん性病変
びまん性病変におけるIVUS の使い方 迫田邦裕,田中信大
びまん性病変の対照血管(reference)とプラークの分布/PC(I ステント留置)時に注意すべき点
landing zone の決め方 迫田邦裕,田中信大
landing zone決定に必要な指標/マーキングテクニック
小血管におけるIVUS 使用の注意点 石盛 博
小血管とは/対照血管径の評価/小血管の治療の実際
石灰化病変
石灰化病変におけるロータブレータの使い方・ガイドワイヤーバイアスを見極める 上野勝己,伊藤竜太,鴨井大典
ガイドワイヤーバイアス(guidewire bias)とmotion speed biasとは?/ロータブレータの合併症とガイドワイヤーバイアス/IVUSによるガイドワイヤーバイアスの予測/ロータブレータにおけるIVUSの徹底活用
ロータブレータを使用しない場合の治療戦略の決め方 芦田和博
高度石灰化病変に対するcrack形成/匍匐前進法/Lacrosse® NSE による匍匐前進とIVUSの実践的活用法
入口部病変 中村 茂
入口部病変ではステントの手前を血管のどこに合わせるかを決定する/IVUSで見えている画像はどこか?/左主幹部(LMT)入口部に合わせるステント植え込み例/右冠動脈入口部症例/入口部ステントのポイント
慢性完全閉塞性病変
CTとIVUS との対比 山崎慶太,角辻 暁
IVUSとCTの特性/一般的な冠動脈評価におけるIVUSとCTの比較/慢性閉塞性病変/新たなる試み XACT
真腔・偽腔の見極め方―真腔を取り直す工夫― 矢嶋純二
真腔・偽腔のIVUS所見/真腔・偽腔を見極める必要のある状況/真腔の取り直し方(レトログレードアプローチ)/真腔の取り直し方(アンテグレードアプローチ)
CTO を成功に導くIVUS の使い方 落合正彦
順行性アプローチにおけるIVUS の利用/逆行性アプローチにおけるIVUS の利用
Navifocus WRによるIVUSガイドCTOインターベンション 岡村篤徳
3D ワイヤー操作/ Navi-WR のCTO 病変内への挿入/ IVUS 画像の真腔の位置を透視画像に移行/ 3D の2nd- ワイヤーの操作
acute coronary syndrome 遠藤光明,日比 潔
ACS とは/ ACS の病理とIVUS /とにかくplaque ruptureを探す/ plaque ruptureがないときには
川崎病後遠隔期の冠動脈病変の評価 寺島充康
冠動脈後遺症とその経過/川崎病後遠隔期冠動脈病変とIVUS 所見
再狭窄
PCI 再狭窄のメカニズム 阿佐美匡彦,田邉健吾
再狭窄の原因/ステントの再狭窄/ステントの課題/新たな治療デバイスにおける再狭窄
ステント再狭窄に対する治療戦略 小林智子
急性期初回再狭窄への治療戦略/12 カ月以内の初回再狭窄への治療戦略/ 12 カ月以内に再治療を行った再狭窄病変への治療戦略/狭窄をいったん回避後,12 カ月以上経過してステント内再狭窄をきたした病変の治療戦略
病理と血管内イメージングの知識をPCI に役立てるには? 中澤 学
ステント留置後の病理学的所見とそれに対応する血管内イメージング所見/イメージングと病理
静脈グラフトに対するPCI 小宮山伸之
大伏在静脈グラフト(SVG)/ SVG の病理学的経年変化とIVUS 画像所見/ SVG 狭窄病変部位の病理学的特徴とIVUS 所見/ SVG に対するPCI の成績/ SVG に対するPCI におけるIVUS の意義
ミニマムコントラストPCI のコツ 川瀬世史明
造影剤腎症とは/ミニマムコントラストのコツ/ミニマムコントラストPCIの実際
PCI 時に行うIVUS を用いた薬効評価 廣畑 敦
IVUSでの動脈内プラーク定量的評価方法と臨床試験結果/冠動脈プラーク定量的測定のポイントとなる点
Ⅲ IVUS の近未来
三次元(3D)IVUS の活用法 廣 高史
3D画像の現状/3D画像化技術の基礎/3DイメージングのPCIへの応用/3Dイメージングの未来像
高周波IVUS 前原晶子,松村光章
これまでのIVUS周波数/高周波IVUSの特徴/各メーカーの特徴
NIRS IVUS への期待 加藤浩司
近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)とは/ TVC イメージングシステム/ NIRS,Virtual Histology® Intravascular Ultrasound(VH®-IVUS),OCT,angioscopyとの比較/TVC イメージングの臨床応用/今後の期待