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膠原病コンサルの手引き

その相談の根拠・原因,説明できますか?

膠原病コンサルの手引き
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筆頭著者 岩波 慶一 (著)

東京ベイ・浦安市川医療センター 医長/千葉大学医学部 臨床教授

南山堂

電子版ISBN 978-4-525-98560-8

電子版発売日 2024年8月5日

ページ数 388

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-525-23501-7

印刷版発行年月 2024年8月

DOI https://doi.org/10.15104/9784525235017

書籍・雑誌概要

膠原病は全身性の自己免疫疾患であり,関節症状,皮膚症状,頭頸部の症状,臓器病変,薬剤副作用,そのほかさまざまな臓器に炎症を引き起こします.しかし,これらの症状は膠原病以外の疾患でも見られることがあり,鑑別診断に苦慮することも少なくありません.本書は膠原病の解説を中心としつつ,膠原病以外に考えられる多くの原因にも目を向けました.総合内科や各専門科からよく相談をうける各種症状について,膠原病内科医が総合診療的視点でみた時にはどのように考えているのかを解説しました.

目次

Ⅰ 膠原病の概念編
 第 1 章  膠原病クラスター
  A.関節リウマチ
  B.全身性エリテマトーデス
  C.シェーグレン症候群
  D.全身性強皮症
  E.皮膚筋炎
  F.多発性筋炎
  G.混合性結合組織病
    Column1 皮膚筋炎/多発性筋炎という分類は古い?
 第 2 章  高齢者関節炎クラスター
  A.高齢発症関節リウマチ 
  B.リウマチ性多発筋痛症
  C.RS3PE症候群
 第 3 章  脊椎関節炎クラスター
  A.体軸性脊椎関節炎
  B.乾癬性関節炎
  C.炎症性腸疾患関節症
  D.反応性関節炎
 第 4 章  VEGF関連疾患クラスター
  A.特発性多中心性キャッスルマン病
  B.TAFRO症候群
  C.POEMS症候群
 第 5 章  血管炎クラスター
  A.高安動脈炎
  B.巨細胞性動脈炎
  C.結節性多発動脈炎
  D.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
  E.多発血管炎性肉芽腫症
  F.顕微鏡的多発血管炎
  G.IgA血管炎
  H.クリオグロブリン血症性血管炎
  I.抗GBM抗体病
  J.蕁麻疹様血管炎
  K.ベーチェット病
  L.[発展]血管炎をミミックする疾患
  M.[発展]わかりにくい血管炎の「サイズ」
 第 6 章  自己炎症性症候群クラスター
  A.家族性地中海熱(日本)
  B.成人発症スチル病

Ⅱ 関節症状編
 第 1 章  関節症状を整理する
  A.思考プロセス
 第 2 章  鑑別―主訴から考える
  A.頸が痛い
  B.腰が痛い
  C.肩が痛い
  D.肘が痛い
  E.手が痛い
  F.股関節が痛い
  G.膝が痛い
  H.足が痛い
  I.前胸部が痛い
 第 3 章  鑑別―多面的要因から考える
  A.複数領域からのアプローチ
  B.病歴からのアプローチ
 第 4 章  原因からみる関節症状
  A.さまざまな疾患をミミックするCPPD病 (ピロリン酸カルシウム沈着症による疾患)
  B.さまざまな疾患を引き起こすC型肝炎ウイルス
  C.筋骨格系から見つかる悪性腫瘍

Ⅲ 関節以外の全身症状編
 第 1 章  皮膚症状
  A.皮疹総論
  B.ステロイド外用薬の使い方
  C.爪と爪郭の異常
  D.脂肪織炎
  E.好中球性皮膚症
  F.環状紅斑
  G.むち打ち様紅斑
  H.膨 疹
  I.リベド
  J.脱毛症
  K.白斑症
  L.皮膚石灰沈着症
  M.血管性浮腫
  N.レイノー現象
  O.肢端チアノーゼ
  P.顔の赤み
  Q.耳の腫れ
  R.手荒れ
  S.傍腫瘍症候群の皮疹
 第 2 章  頭頸部症状
  A.目の乾き(ドライアイ)
  B.目が赤い
  C.物が二重に見える(複視)
  D.鼻中隔穿孔
  E.口腔の乾燥(ドライマウス)
  F.舌表面(舌背)の異常
  G.口内炎
  H.歯肉腫脹
  I.頸動脈の痛み
  J.唾液腺腫脹
  K.巨細胞性動脈炎の多彩な症状
 第 3 章  臓器病変
  A.間質性肺疾患
  B.びまん性肺疾患
  C.膠原病肺
  D.肺胞出血
  E.タンパク尿
  F.回盲部の炎症
  G.無症状の腹腔内遊離ガス
  H.慢性偽性腸閉塞
  I.血栓症・不育症
  J.陰部潰瘍
  K.くり返す感染症
    Column2 血漿交換中のリツキシマブ

Ⅳ 薬剤副作用編
 第 1 章  代表的な副作用
  A.サルファ剤過敏症
  B.薬剤性血管炎
  C.血清病様反応
  D.免疫チェックポイント阻害薬の副作用
 第 2 章  ゲル-クームスで分類する薬剤副作用と免疫疾患

Ⅴ 検査値異常編
 第 1 章  検査の基本
  A.検査とのかかわり方
  B.自己抗体検査の基本的な考え方
 第 2 章  検査結果の判断の仕方
  A.CRPが高い
    Column3 CRPは不要か?
  B.赤血球沈降速度亢進
  C.リウマトイド因子陽性
  D.抗CCP抗体陽性
  E.MMP-3が高い
  F.抗核抗体陽性
  G.抗Ro/SS-A抗体陽性
  H.抗細胞質抗体陽性
  I.抗リン脂質抗体陽性
  J.ANCA陽性
  K.クリオグロブリン陽性
  L.IgG4が高い/IgG4形質細胞陽性
  M.好酸球増多症
  N.クームス試験陽性
  O.破砕赤血球
  P.骨髄異形成腫瘍(骨髄異形成症候群)と免疫異常
  Q.補体が低い
  R.免疫グロブリンが高い/低い
  S.クレアチンキナーゼ高値
  T.凝固時間(PT・APTT)延長
  U.HLA検査のピットフォール
    Column4 自然抗体と血液型占い

略 語
日本語索引
外国語索引