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急変するかも! 重症感がある… 何かヘンだ?
危険なサインの謎を解く
筆頭著者 奈良 信雄 (監修)
東京医科歯科大学 特命教授
その他の著者等 佐仲雅樹 著
南山堂
電子版ISBN 978-4-525-98192-1
電子版発売日 2016年6月6日
ページ数 108
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-525-20381-8
印刷版発行年月 2016年4月
書籍・雑誌概要
危険なサインを直感的に察知することは,知識を学ぶだけで身につくものではない.医療現場で経験を積み重ね,丁寧に振り返ることで習得できる.本書では「経験と振り返りのサイクル」を効果的に促進する生きた知識や五感を使って危険なサインを見抜く方法として著者が提示する「五感アセスメント」を解説.すべての医療スタッフにお勧めの一冊.
目次
第Ⅰ章 危険なサインと全体イメージ
1.重要事項の概説
・急変とは? 予兆とは?
・全体イメージとサバイバルシステム
・医療者の直感
・全体イメージ
・危険なサインの構造
・「何だかヘンだ」と「重症感」
2.ケースシナリオ
・病棟で
・患者宅で
・救急外来で
・CT検査室で
第Ⅱ章 急変と全身状態の病態生理
1.重症度と緊急度
・全身状態,重症度,緊急度の定義
・全身状態と予兆
NOTE. 全身状態,重症度,緊急度の関連
2.全身状態悪化とホメオスタシスの乱れ
・ホメオスタシスと細胞外液
・ホメオスタシスの乱れ
3.ホメオスタシスと侵襲
・侵襲としての組織損傷
・組織損傷と炎症反応
4.全身状態悪化と急変と予兆
・ガス交換サイクルと急変
・全体イメージと予兆
・広域波及性炎症反応とSIRS
第Ⅲ章 全身状態悪化を阻止するサバイバルシステム
1. 「生き残り」のために進化したシステム
・生き残るための「抵抗」
・「抵抗力」としてみる全身状態
2. サバイバルシステムと全身状態
・サバイバルシステムの解剖生理学
・「外」に現われる「抵抗力」
・抵抗手段としてのサバイバルプログラム
NOTE. 自覚症状と不快感
第Ⅳ章 サバイバルシステムからみた危険なサイン
1.自律神経反応
・ショックの代償作用
・「偽」の胃腸炎症状
NOTE. 自律神経反応によるイベントサイン
2.炎症反応
・炎症反応とASB
・ASBと冬眠様行動
3. 換気応答
・頻呼吸による抵抗
・「動き」で捉える頻呼吸
4.冬眠様行動
・耐え忍ぶ行動
5.意識障害
・軽い意識障害
・せん妄
NOTE. 直感について
第Ⅴ章 危険なサインを捉える五感アセスメントの実践
1.全体イメージの「手がかり」
2.「動き」をみる
3.「顔」をみる
・全身状態としての「顔」
・「顔」によるコミュニケーション
・コミュニケーションの乱れ
・顔 色
4.危険な全体イメージの捉え方
・全身状態悪化のプロトタイプ・イメージ
・「ぐったり」と「活気がない」
・「ざわめく」
・「苦しそう」
・「脱力」/「虚脱」
・「全体イメージ」から「症候サイン」へ
NOTE. 全身状態が悪化する3つのパターン
NOTE. 全身状態とバイタルサイン
第Ⅵ章 ケースシナリオの謎を解く
1.危険なサインの捉え方
2.ケースシナリオ
・病棟で
・患者宅で
・救急外来で
・CT検査室で
第Ⅶ章 致死的急性疾患と全体イメージ
・急性冠症候群
・くも膜下出血
・細菌性(化膿性)髄膜炎
・急性喉頭蓋炎
・急性大動脈疾患(急性大動脈解離/大動脈瘤破裂)
・腹腔内出血
・腹膜炎
・敗血症
・肺塞栓症
・高血糖性意識障害
NOTE. 「五感を研ぎ澄ます」とは?