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双極症 第4版
病態の理解から治療戦略まで
筆頭著者 加藤 忠史 (著)
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-65294-0
電子版発売日 2023年6月26日
ページ数 464
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-260-05294-8
印刷版発行年月 2023年6月
書籍・雑誌概要
双極性障害から双極症へ! 決定版的入門書が新たなタイトルでリニューアル!
好評書『双極性障害』がDSM-5-TRの訳語変更に合わせタイトルを『双極症』としリニューアル。臨床・基礎のあらゆる情報を網羅する方針はそのままに、概念の歴史から疫学、症状、診断、治療、治療薬の薬理、ゲノム研究、病態仮説の現状まで幅広くカバーしている。単著とは思えない圧倒的な情報量ながら、随所に症例を交えた記載は読みやすく、理解もしやすい。この一冊で双極症の全体像を把握することができるだろう。
目次
第1章 歴史
A 症状の記載
B 疾患としての記載
C 反精神医学
D 非定型精神病概念の流れ
E DSM-III
F 双極II型の登場
G 双極スペクトラム概念の登場
H DSM-IV
I 特定不能の双極性障害
J DSM-5
K RDoC
L ICD-11
M 病名
第2章 疫学と社会的影響
A 疫学
B 社会的影響
C 生命予後
D 双極症と犯罪
E 双極症と創造性
第3章 症状・経過
A はじめに
B 躁状態(manic state)
C うつ状態(depressive state)
D 混合状態(mixed state)
E 軽躁状態(hypomanic state)
F 躁転・うつ転
G 精神病症状(psychotic symptoms)
H 緊張病症状(カタトニア)(catatonic symptoms)
I 急速交代型(rapid cycling)
J 人格変化,閾値下気分症状
K 認知機能障害(cognitive dysfunction)
L 衝動性(impulsivity)
M 病前性格・気質
N 不安症との併発
O 発達障害との併発
P 経過
第4章 診断
A 診断基準
B 診断の実際
第5章 治療戦略
A 総論──エビデンスに基づいた治療を目指すために
B 躁状態の治療
C うつ状態の治療
D 修正型電気けいれん療法(mECT)
E その他の身体療法
F 自殺予防
G 維持療法──双極症I型
H 心理社会的治療
I 双極症II型の治療
J 急速交代型の治療
K 新薬,サプリメント,あるいは食事療法
L 妊娠・出産
M 双極症ハイリスク者
N “難治性双極症”の治療
第6章 治療薬とその薬理
A 気分安定薬とは何か
B 非定型抗精神病薬とは何か
C NbN
D リチウム(lithium)
E バルプロ酸(valproic acid)
F カルバマゼピン(carbamazepine)
G ラモトリギン(lamotrigine)
H クエチアピン(quetiapine)
I オランザピン(olanzapine)
J アリピプラゾール(aripiprazole)
K ルラシドン(lurasidone)
L ゾテピン(zotepine)
M その他
N ベンゾジアゼピン
O 抗うつ薬
P 薬理遺伝学
第7章 環境因
第8章 ゲノム研究
A 遺伝の関与
B 連鎖解析
C 候補遺伝子の関連解析
D 関連研究における再現性の欠如
E エンドフェノタイプ
F DNAマイクロアレイによる候補遺伝子探索
G 統合失調症との接点
H ゲノムワイド関連研究(GWAS)
I コピー数多様性(CNV)
J メンデル型遺伝病の変異
K 染色体異常
L 全エクソーム/全ゲノム解析による双極症と連鎖する変異の探索
M 全エクソーム解析による双極症の関連研究
N デノボ点変異
O 体細胞変異
P 遺伝的構造
第9章 脳画像・生理研究
A 形態
B 機能
第10章 死後脳研究
A 形態
B 生化学
C ゲノム・エピゲノム
第11章 患者由来細胞を用いた研究
A はじめに
B 血液由来細胞
C 培養リンパ芽球
D 線維芽細胞
E 嗅上皮
F iPS細胞
第12章 バイオマーカー研究
A はじめに
B モノアミン
C デキサメタゾン抑制試験
D カルシウム
E BDNF
F 培養リンパ芽球の遺伝子発現
G 酸化ストレスマーカー
H 免疫学的マーカー
I メタボローム解析
J プロテオミクス解析
K エピゲノム・RNA編集
第13章 病態仮説
A はじめに
B 薬理学研究に基づく仮説
C 生物リズム仮説
D 小胞体ストレス反応障害仮説
E ミトコンドリア機能障害仮説
文献
おわりに
索引