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ケースで学ぶ抗菌薬選択の考え方

耐性と抗菌メカニズムの理解で深掘りする

ケースで学ぶ抗菌薬選択の考え方
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筆頭著者 矢野 寿一 (監修)

その他の著者等 笠原敬 監修/小川吉彦 著

医学書院

電子版ISBN 978-4-260-65238-4

電子版発売日 2023年10月9日

ページ数 320

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-260-05238-2

印刷版発行年月 2023年9月

DOI https://doi.org/10.11477/9784260652384

書籍・雑誌概要

悩める感染症医の思考過程から、適切な抗菌薬選択の考え方を学ぼう!

抗菌薬適正使用に必要な、抗菌と耐性のメカニズムの本格的な解説が魅力。症例編では、なかなか効果が発揮されない抗菌薬治療を見直し、菌の同定、耐性の状況などを探っていく過程から、適切な処方選択・変更の考え方を学ぶことができます。

目次

第1章 細菌の薬剤耐性の機序
  1-1 細菌と抗菌薬の関係
  1-2 グラム染色と薬剤感受性の関連性
  1-3 嫌気性菌と好気性菌
  1-4 腸内細菌科細菌から腸内細菌目細菌へ
  1-5 殺菌性と静菌性
  1-6 薬剤感受性試験結果とS/I/Rに関して──ブレイクポイント
  1-7 抗菌薬の基質特異性
  1-8 抗菌薬の安定性
  1-9 細胞壁の構造:ペプチドグリカン
  1-10 抗菌薬の使用により耐性化するのか?
  1-11 耐性を理解するための遺伝子の話

第2章 抗菌薬の作用機序とその耐性
  2-1 introduction
  2-2 β-ラクタム系抗菌薬とその耐性
  2-3 β-ラクタマーゼ
  2-4 β-ラクタマーゼ阻害薬
  2-5 グリコペプチド系抗菌薬とその耐性
  2-6 細胞膜をターゲットとする薬剤群
  2-7 タンパク合成阻害
  2-8 DNA/DNA複製阻害

第3章 症例で学ぶ検査室からの感染症診療
 1. グラム染色の読み方と細菌検査
  intro-1 菌の同定だけではないグラム染色の応用
  intro-2 シャルコー・ライデン結晶
       肺炎はないが,呼吸困難からのCPA症例
  intro-3 ヘマトイジン結晶
       髄膜炎の経過で軽快中の髄液で認められた黄金(こがね)色の結晶
 2. グラム陽性菌
  GPB グラム陽性菌の見方
  GPC-1 褥瘡感染とG群溶血性連鎖球菌
       連鎖球菌1:Streptococcus dysgalactiae subsp. equisimilis
  GPC-2 溶血は弱いものの完全溶血が疑われる菌
       連鎖球菌2:Streptococcus agalactiae
  GPC-3 蜂窩織炎からの悪寒
       連鎖球菌3:Streptococcus pyogenes
  GPC-4 感染性心内膜炎の原因となりうるGNRと原因として有名なGPCの混合感染症例
       連鎖球菌4:Streptococcus anginosus
  GPC-5 横隔膜下の感染が予想される連鎖球菌の場合
       連鎖球菌5:Enterococcus faecalis
  GPC-6 『Tokyo Guidelines2018』と黄色変化
       連鎖球菌6:Enterococcus casseliflavus
  GPC-7 楕円≒E. faecalisで正円≒E. faeciumなのか?
       連鎖球菌7:E. faecium
  GPC-8 重症の大葉性肺炎を見たら
       連鎖球菌8:Streptococcus pneumoniae1
  GPC-9 ワクチンでの重症化予防が必要な疾患
       連鎖球菌9:Streptococcus pneumoniae2
  GPC-10 あえてCRPに言及する
       連鎖球菌10:Streptococcus pneumoniae3
  GPC-11 血液寒天培地では発育せず,チョコレート寒天培地で発育した菌
       連鎖球菌11:Granulicatella adiacens
  GPC-12 微細なGram positive or Gram variableな菌
       連鎖球菌12:Gemella morbillorum
  GPC-13 コアグラーゼ陽性で背景への染み出しを認めるブドウ球菌
       ブドウ球菌1:Staphylococcus aureus1
  GPC-14 MSSAかMRSAか?
       ブドウ球菌2:Staphylococcus aureus2
  GPC-15 カテーテル感染が疑われ,田んぼの田の字がほとんどの場合
       ブドウ球菌3:Staphylococcus epidermidis
  GPC-16 コアグラーゼ陽性のコアグラーゼ陰性ブドウ球菌
       ブドウ球菌4:Staphylococcus lugdunensis
  GPC-17 若年女性の尿から検出されるブドウ球菌
       ブドウ球菌5:Staphylococcus saprophyticus
  GPR-1 アミノ酸製剤投与中のGPRによる菌血症といえば…
       Bacillus cereus
  GPR-2 Coryne formのグラム陽性桿菌による肺炎
       Corynebacterium pseudodiphteriticum
  GPR-3 下痢→グラム小型陽性桿菌による菌血症の場合
       Listeria monocytogenes
 3. グラム陰性菌
  intro グラム陰性菌の見方
  GNC-1 気管支炎・副鼻腔炎でグラム陰性双球菌が認められた場合
       グラム陰性双球菌:Moraxella catarrhalis
  GNSR-1 気管支炎・副鼻腔炎でグラム陰性短桿菌が認められた場合
       グラム陰性短桿菌1:Haemophilus influenzae
  GNSR-2 感染性心内膜炎の起因菌としてのグラム陰性短桿菌
       グラム陰性短桿菌2:Aggregatibacter aphrophilus
  GNSR-3 HACEK group再び
       グラム陰性短桿菌3:Eikenella corrodens
  Entero-1 尿路感染症といえば…
       グラム陰性腸内細菌1:Escherichia coli
  Entero-2 粘稠度の高い糸を引くコロニーが形成された場合
       グラム陰性腸内細菌2:Klebsiella pneumoniae
  Entero-3 pHが高い尿の場合には塗抹を弱拡大から観察
       グラム陰性腸内細菌3:Proteus mirabilis
  Entero-4 AmpC のhyper-producer
       グラム陰性腸内細菌4:Enterobacter cloacae
  Entero-5 脳外科手術後のSSIで腸内細菌GNRが認められた場合
       グラム陰性腸内細菌5:Serratia marcescens
  Hemo-GNR-1 GNRによる胆管炎で溶血性が確認された場合①
       溶血性グラム陰性桿菌1:Aeromonas hydrophila
  Hemo-GNR-2 GNRによる胆管炎で溶血性が確認された場合②
       溶血性グラム陰性桿菌2:Edwardsiella tarda
  GNF-1 ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌
       overview
  GNF-2 入院患者の尿路感染症
       ブドウ糖非発酵GNR1:Pseudomonas aeruginosa1
  GNF-3 尿の亜硝酸還元反応を考える
       ブドウ糖非発酵GNR2:Pseudomonas aeruginosa2
  GNF-4 質量分析で同定された特徴的なコロニー性状の菌
       ブドウ糖非発酵GNR3:Pseudomonas oryzihabitans
  GNF-5 カルバペネム自然耐性のグラム陰性菌
       ブドウ糖非発酵GNR4:Stenotrophomonas maltophilia
  GNF-6 カルバペネム系抗菌薬が第一選択となりうるGNR
       ブドウ糖非発酵GNR5:Acinetobacter baumannii complex
  GNF-7 カルバペネム系抗菌薬やST合剤が第一選択となる感染症
       ブドウ糖非発酵GNR6:Achromobacter xylosoxidans
 4. 嫌気性菌
  AB-1 Bacteroides fragilisか否か,それが問題だ
       Bacteroides thetaiotaomicron
  AB-2 グラム陰性のClostridium属
       Clostridium clostridioforme
 5. グラム不定性菌
  GVB-1 オレンジ色の喀痰の重症肺炎
       Legionella属
  GVB-2 グラム染色で透明の紐状のものが目立つとき
       結核菌
 6. 真菌
  FUN-1 β-d-グルカンが4桁を超える症例
       Candida属1
  FUN-2 カテーテル関連血流感染症としての真菌感染症
       Candida属2
  FUN-3 人工呼吸器管理下の真菌性呼吸器感染症
       Aspergillus fumigatus
  FUN-4 アスペルギルスの次に臨床上問題となる糸状菌
       Mucor属
  FUN-5 真菌性髄膜炎といえば…
       Cryptococcus属

索引