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永寿総合病院看護部が書いた
新型コロナウイルス感染症アウトブレイクの記録
筆頭著者 髙野 ひろみ (他著)
その他の著者等 武田 聡子/松尾 晴美
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-64631-4
電子版発売日 2021年4月19日
ページ数 136
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-260-04631-2
印刷版発行年月 2021年4月
書籍・雑誌概要
発熱者の増加、相次ぐスタッフの体調不良、それが新型コロナウイルス感染症アウトブレイクの始まりだった。病棟閉鎖、人員不足による業務負担の増加、そして感染への不安。目まぐるしく状況が変わる中で、看護師たちがいかに感染対策を進め、情報を共有し、患者さんと家族に対応したか。日常の看護を守るために何をしてきたか。看護師たちの実体験をもとにした、新型コロナウイルス感染症対応の記録。
目次
はじめに
Chapter 1 何が起こっているの? 始まりは「あれ? おかしい」
患者、スタッフに発熱者が増え始めた!
新型コロナウイルス感染症の院内感染が明らかになった
スタッフへの感染も徐々に増えていった!
Chapter 2 勤務調整 突然の出勤停止、病棟閉鎖をどう乗り越える?
28名が出勤停止!
他部署混合の業務が始まった!
業務の負担軽減を進めた
勤務調整に適応していく一方で、失われたものもあった
Chapter 3 業者の撤退! 清掃も洗濯も警備も、自分たちでやるしかない!
業者が行っていた業務を分担した
感染管理をしながらの新しいルール作りが必要になった
業者の撤退は入院患者さんにも大きな影響があった!
Chapter 4 手探りの感染対策 「とにかく防御!」からコホーティング、感染対策の確立へ
とにかく防御、防御!
コホーティング、ゾーニングによって清潔区域が整備された
清潔区域を維持するためのルール作りを進めた
PPE装着のルールが変更になった
Chapter 5 感染対策の確立 起こさない、広げないためのルールを周知徹底!
感染対策の教育を進めた
感染しない、広げないためのルール作りを行った
病棟内の環境ラウンドは毎日実施!
これ以上感染者を出してはいけない、という思いがとにかく強かった!
Chapter 6 看護科長の役割 スタッフには、患者さんのケアに集中してもらいたい!
看護スタッフには、通常の業務に集中してもらいたい!
陽性患者さんのエンゼルケアやお見送りの難しさに直面した
看護スタッフの健康管理と勤務調整に追われた!
Chapter 7 情報共有 日ごと、時間ごとに変わる情報に対応する!
クロノロジーで「今」の情報共有を図った
情報共有をしながら、協力体制を構築していった
Chapter 8 患者さんとご家族への対応とケア 退院、転院、面会制限……患者さんも大変だった!
感染を広げないため、患者さんの転院・退院を進めた
ご家族の面会を制限した
タブレット面会を導入した
様々な行動制限により、患者さんのストレスも高まった
Chapter 9 看護スタッフのケア 風評被害と差別、出勤制限への対応
家族の事情から、出勤できない職員が増えた
感染リスクを減らすため、職員の日常生活にも制限がかかった
給与の保証や勤務体制が、状況に応じて変更された
自宅への訪問、突然の取材申し込みなど、マスコミ対応に悩まされた
看護スタッフのメンタルケアが必要となった
column
1 感染管理に関連する用語を整理しておこう
2 看護学生の臨地実習も受け入れ停止に
3 意外と使える! 養生テープ
4 業務効率化のための工夫① 陰部洗浄を簡便に!
5 業務効率化のための工夫② 高吸収パッドの導入
6 患者さんのお見送り「全然知らない私ですみません」
7 アウトブレイクから学んだことを支援に生かす
8 4月入職者対応――新卒看護師は別の病院へ
9 タブレット面会で「伝わるもの」と「伝わりきらないもの」
10 血液内科の患者さんがくれた「花まる」
11 アウトブレイク後も、職員のメンタルヘルスを守る活動を
おわりに
索引