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統計解析なんかこわくない 第2版
データ整理から学会発表まで
筆頭著者 田久 浩志 (著)
国士舘大院教授・救急システム科
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-63800-5
電子版発売日 2019年2月4日
ページ数 224
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-260-03800-3
印刷版発行年月 2019年1月
書籍・雑誌概要
看護・医療関係者がよく使う統計解析の手法や考え方に的をしぼった実践的参考書の第2版。「患者の満足度調査」など、臨床現場での身近な例を用いて、分かりやすく解説しています。さらに、データ収集のポイント、集めたデータをExcelを用いて効率的に入力する方法についても、実際の画面を示しながら丁寧に解説しています。苦手意識をもちやすい統計解析も、この1冊があれば、こわくない!?
目次
まえがき
本書の使い方
統計学はお好き?
第1章 データを準備する
1 データ解析の落とし穴 実験・調査で悲しい思いをしないために
・研究活動を始める前の注意点(ここがかなり重要)
・調査対象に関する注意点(ここも大事)
・調査票の作成と調査方法の注意点
・データ整理時の注意点
2 データを入力する
・データを入力する
・ウインドウ枠を固定する
・コードを分かりやすく変換する
3 データの内容を検証する
・欠損値の扱い
・並べ替えでデータを検証する
・フィルターの機能でデータを検証する
4 データを集計する
・ピボットテーブルを作る
・注意点
・集計元のデータを再表示する
5 グラフを作る
・ピボットテーブルからすぐにグラフを作る
・表示するフィールドの選択
・フィールドボタン名をグラフから隠す
・Excelに直接値を入力してグラフを作る
・グラフの細かな修正
・変数の割合を比較するには
6 データを加工する
・対象とするデータ
・変数の分布を知る
・わかりやすいグラフを描く
・年齢を年代に変更する
・存在しない階級値を追加する
第2章 統計の基礎を学ぶ
1 基本統計量を求める
・グラフを観察する
・平均と標準偏差をめぐる話
・個々の値から平均と標準偏差を求める
・電卓で平均と標準偏差を求める
・電卓のキーの便利な使い方
・集計表から電卓で平均と標準偏差を求める
・集計表からExcelで平均と標準偏差を求める
・最小値,最大値,中央値,パーセンタイル値を求める
・累積度数,累積相対度数を求める
・順位,平均順位を求める──20~30代の理想のBMI
2 正規分布を体験する
・正規分布のグラフを作る
・標準正規分布への変換
3 違いについて考える
・違いを表現する
・変数の分布を考える
・飛び飛びの値から連続した値へ
・確率といってもグラフの面積
・統計学的仮説検定について
・身近な例──改まったときのヒールの高さ
・棒グラフで平均と標準偏差を示す
・両側検定と片側検定
・一般的な検定の手順
第3章 検定手法をマスターする
1 検定手法を選ぶには
・データの種類と性質をおさえる
・変数における対応の有無
・検定手法の選び方
2 2試料χ2検定
・χ2検定とは
・基本的なχ2検定─―イッキ飲みは男らしい?
・χ2分布の右側確率の求め方
・χ2分布の自由度について少し考える
・楽にp値を求めるには
・4分表での簡便なχ2値の求め方
・χ2検定の使用上の注意
・Yatesの補正
・多試料χ2検定法
3 1試料χ2検定
・マーゲンゾンデの自己抜去
・大安吉日と退院患者数
・1試料χ2検定と2試料χ2検定の違い
――スッピンの定義の男女差
・1試料χ2検定か対応のあるt検定か?
――友だちと恋人とのプレゼント予算の違い
4 McNemar検定
・McNemar(マクネマー)検定とは
・BLSに関する講義前後での学生の意識の変化
・変数に対応をつけるには
・表を加工して対応のあるデータを作る方法
・ピボットテーブルからのMcNemar検定
5 対応のないt検定
・2群の平均値の検定とは
・2つの変数を準備する
・分散が等しいか否かを検討するには――F検定
・等分散とみなせる場合
・等分散とみなせない場合
・Studentのt検定をオーソドックスに行う方法
・Studentのt検定をT.TEST関数で行う方法
・Welchの検定をオーソドックスに行う方法
・Welchの検定をT.TEST関数で行う方法
・集計表からt検定を行う方法
6 対応のあるt検定
・対応のあるt検定とは
・デートに誘ってくれる人によるヒールの高さの違い
・うそも方便――本当の体重,表向きの体重
・多重比較にご用心
・異性にご馳走するなら,異性からご馳走されるなら
・出かける相手によるお化粧や身だしなみの時間について
7 Mann-WhitneyのU検定
・解析を始める前に順位の性質を確認しよう
・U検定とは
・少ないデータでU検定を行う
・多くのデータでU検定を行う
・茶髪はどこまで許せるか――看護職員からみた茶髪の評価
・正規分布とみなせないデータの解析
――あなたの「ちょっと待って」はどれくらい? 日本語のあいまいさの検討
8 Wilcoxonの符号付順位和検定
・少ないデータでの解析──麻酔教室の前後で意識は変わるか
・多くのデータでの解析──変形性頸椎症に対する手術前後の神経症状の変化
9 正規性を検討する
・正規分布と仮定するのを避ける場合
・試料の性質を考慮する場合
・順序尺度であるが連続尺度と見なす場合
付録
Q&A
Q なぜ5%とか1%で検定をするのですか?
Q グラフを選ぶ基準は何ですか?
Q データの数はどれくらい集めればよいのでしょうか?
Q ノンパラメトリック検定,パラメトリック検定とは何ですか?
Q 初心者はどのように統計を勉強するとよいですか?
Q 統計解析は何が何でも必要ですか?
Q 何と何を組み合わせて解析すればよいかがわからないのですが…
Q 統計解析が簡単なんだということを実感したいです
データ解析べからず集
名義尺度を数値として取り扱ってはならない
順序尺度のt検定は場合によりけり
確立された方法を勝手に変えない
少数の調査には要注意
グラフで人をだまさない
値を書き直さない
勝手にデータを取捨選択しない
グラフのスケールは正しく
円グラフはまだお好き?
科学論文は簡潔をめざす
付表
付表1:標準正規分布表(上側確率)
付表2:χ2分布の自由度と上側確率のパーセント点
付表3:t分布の自由度と上側確率および両側確率のパーセント点
付表4:小数自由度のt分布のパーセント点(Welchの検定に使用)
付表5-1,5-2:F分布の自由度と上側確率5%点
付表5-3,5-4:F分布の自由度と上側確率2.5%点
付表5-5,5-6:F分布の自由度と上側確率1%点
付表6-1,6-2:Mann-WhitneyのU検定(標本数が8までの場合)
付表6-3:Mann-WhitneyのU検定(標本数が9以上の場合,
両側確率5%点のUの値)
付表7:Wilcoxonの符号付順位和検定
あとがき
索引