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師長の臨床

省察しつつ実践する看護師は師長をめざす

師長の臨床
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筆頭著者 佐藤 紀子 (著)

医学書院

電子版ISBN 978-4-260-62794-8

電子版発売日 2016年11月7日

ページ数 184

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-260-02794-6

印刷版発行年月 2016年8月

DOI https://doi.org/10.11477/9784260627948

書籍・雑誌概要

師長になっても、私は看護師。師長だからできる「看護」がある。患者に触れ、言葉を交わし、今必要なケアを考える。看護師の実践を客観視し、ケアの質を保証するために「看護」をマネジメントする。師長の実践こそが、病棟を変えていく。師長の臨床実践を見つめてきた著者が捉えた、新しい看護師像。

目次

序章 師長は優れた「実践家」である
  『変革期の婦長学』再考-切り離される看護実践と看護管理
  「実践家」としての私が取り組んだ最初の研究-婦長への期待
  看護師長は豊かな看護実践力を持つ-師長の実践
  認定看護管理者教育の光と影
  今,師長のなすべきこと
  師長の実践-その「知」を言葉にすることの必要性

第1章 病棟の実践を変える,イノベーティブな師長たち
 1.なぜ「師長」をテーマとするか
  キャリアを重ねながら深まった「師長」への関心
 2.師長の臨床実践を読み解く
  知の身体性
  生きることは考えること
   -患者が考える時間を見守り続け,患者の可能性の芽を伸ばす
  経験(受動)から引き出される能動的な振る舞い
   -患者の怒りやいらだちを受けとめながら,患者と看護師に能動的に向き合う
 3.看護学とは,臨床の知とは,何か
  看護学の拡がりと汎用性
  科学の知と臨床の知
  師長の仕事と臨床の知

第2章 イノベーティブな看護管理
 1.師長とイノベーション
  師長に求められる,社会の変化に対応した実践
  師長としての実践に潜むイノベーション
 2.師長の行うイノベーションモデル
  イノベーションモデルの構成要素
  師長の役割遂行に必要な能力
  師長が行うイノベーション-師長が看護師と共に成し遂げた取り組み
 3.イノベーションの機会
  改めて,イノベーションとは
  師長と共に考えるイノベーションの機会
 4.看護管理学と看護職生涯発達学の融合
  2つの学問の融合,そこに至るまでの過程
  看護管理学と看護職生涯発達学の根源にあるもの

第3章 文学に潜む,看護の知の水脈から探究する師長の臨床
 1.看護の知の水脈
 2.『闘』の中に描かれる師長
  『闘』が書かれた時代
  付き添い婦の視点から『闘』に描かれた師長
 3.『吉里吉里人』に描かれる師長
  『吉里吉里人』の概要
  湊タヘのキャリア
  湊タヘの看護管理-効率よく本来の仕事をするために
  高額な給与と看護職の育成
  湊タヘの看護管理は実現可能か
 4.『わたしをみつけて』に描かれる師長
  藤堂師長の看護実践
  藤堂師長の看護実践に流れる知の水脈
  准看護師,山本弥生の知の水脈
 5.知の水脈として受け継がれる「いのちに働きかけること」

第4章 新しい師長像を求めて
 1.師長が担う看護管理の目的
  管理者である前に「看護師である」ということ
  「患者や家族にとって必要なケアの保証」こそが,師長の責務である
  看護師をマネジメントする
  看護師を育成・支援する
  看護師として,師長の仕事を表現する自分の言葉を持とう
 2.『変革期の婦長学』の問いから考える,新しい師長像
  3つの認定制度と,キャリアの選択肢の拡がり
  教員,臨床看護師,主任,師長を経験して見えてきたもの
  『変革期の婦長学』からの問い
  看護師のキャリア形成-臨床看護を極めた先にあるもの

おわりに
  看護とは何か
  問われる臨床看護の専門性
  からだに働きかけるということ

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