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助産雑誌 Vol.78 No.3
特集 保険適用の議論の前に知っておきたい 出産とお金のはなし
医学書院
電子版ISSN 1882-1421
電子版発売日 2024年6月10日
ページ数 96
判型 B5
印刷版ISSN 1347-8168
印刷版発行年月 2024年5月
書籍・雑誌概要
特集 保険適用の議論の前に知っておきたい 出産とお金のはなし 妊娠・出産・育児を支えるだけでなく、多様な女性の一生にわたってケアを提供するという、助産師の役割はかつてないほどに重要になっています。その役割を果たすためにどんな手段や方法があるのか、どんな考え方や知識が求められるのか、助産師から助産師に伝える架け橋となるような雑誌をめざしています。
2022年より出産写真家による写真を表紙とし、本文デザインをリニューアルして、より視覚的に理解できる、読みやすい誌面に生まれ変わりました。 (ISSN 1347-8168)
隔月刊(偶数月)、年6冊
目次
特集 保険適用の議論の前に知っておきたい 出産とお金のはなし
2023年に行われた出産育児一時金の見直しに伴い,近年,出産費用の本人負担が重くなっていることがさまざまなメディアで報じられるようになりました。安全で安心な周産期医療体制の維持や手厚いケアにはコストが必要,でも産む人の負担が大きくなっては困るし,そこで働く人の働き方や働きがいも犠牲にしたくない……。このように,お金を考えることは,体制やあり方を考えることに直結します。2024年5月から,厚生労働省による「出産費用の見える化」ウェブページがスタートし,2026年を目指して出産費用の保険適用の検討が進められています。こんなときだからこそ,そもそも今の出産費用はどういうしくみで成り立っているのか,また海外ではどんな出産サービスが,どんな体制で,どのくらいの費用で行われているのか,見直してみませんか。国によっては,保険適用や周産期医療体制の改革をきっかけに,助産師という専門職の養成がストップしたり,出産施設の集約化が一気に進んだりしたこともあったようですが,一方で女性と助産師が声を上げることで,継続ケアや女性主体のお産が実現しやすい体制整備が進んだ国もあるようです。日本においても,周産期医療体制のあり方を左右する議論がさまざまな場所で進んでいます。そこに女性と助産師の声をいかに反映していくかが,今,私たちに問われているのではないでしょうか。
意外と知らない!? 出産費用のしくみ
小暮かおり
日本において出産費用はどう扱われてきたのか──歴史と現状
小暮かおり
■海外の出産とお金
韓国の出産と助産師
松岡悦子/諸昭喜
台湾の出産と助産師
松岡悦子/曾璟蕙
ニュージーランドにおける出産と費用
ドーリング景子
米国の出産事情のいろいろ
杉本敬子/宇津澤紀子/千原 泉
英国の出産ケアと情報の見える化
西川直子
オランダの出産に関わる制度と出産ケア
小出久美
ドイツの出産と助産師
内田麻子/吉田穂波
■インタビュー
妊婦から見たフランスの出産システムとお金
アメリ・コーベル/河合 蘭
■Report
世界初!「出産の見える化」ウェブページが始動──田倉智之氏(東京大学医療経済政策講座)に聞く
河合 蘭
■実践報告
帝王切開をした母親たちの声を学会発表しました
谷口和代/石田 慈/細田恭子
●うまれてくる風景[9]
繁延あづさ
●助産師の臨床推論を学ぼう![3]
Case1 呼吸困難──突然,「息が苦しい……」
伊藤美栄
●助産師の疑問に答える!実践的おっぱい講座[3]──多角的な「胸」の知識
AYA世代の乳がんの特徴と妊孕性温存
Satoko Fox
●りれー随筆[458]
書は人なり
鎌田幸代