日本看護協会機関誌「看護」 74巻8号 (2022年6月発行)

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総特集　看護業務の効率化―看護業務の効率化先進事例アワード2021

扉 74巻8号 , 2022年6月 , pp.1-1

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　日本看護協会は、2019年度・2020年度に引き続き2021年度も厚生労働省「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」を受託。「看護業務の効率化先進事例アワード2021」として、先駆的な取り組みを選考・表彰しました。

1章　総論　持続可能な看護提供体制の構築に向けた業務効率化

扉 74巻8号 , 2022年6月 , pp.7-7

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1-1　持続可能な看護提供体制の構築に向けて森内　みね子 74巻8号 , 2022年6月 , pp.8-12

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　今後、看護職員の大幅な人員増加が見込めない中では、持続可能な働き方の実現が喫緊の課題であり、働きやすさと質の高い看護を追求した職場づくりのためには看護業務の効率化への取り組みが必要であることを説明します。

1-2　就業継続が可能な看護職の働き方を実現するための業務効率化小村　由香 , 塩津　麻美子 74巻8号 , 2022年6月 , pp.13-16

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　「就業継続が可能な看護職の働き方」の5要因のうち、特に、夜勤負担軽減、時間外労働の削減には業務の効率化が必要であり、それが「仕事のコントロール感」の向上にもつながることを本事業の成果と関連づけて解説します。

1-3　座談会　看護業務の効率化を実現するマネジメント森内　みね子 , 出雲　幸美 , 細川　克美 , 山中　由貴子 74巻8号 , 2022年6月 , pp.17-23

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　看護業務の効率化に経年的に取り組み、ケアの質向上や職員の働きやすさの向上を実現した病院の看護管理者が、組織全体で効率化に取り組むためのマネジメントの実際を語ります。

1-4　看護業務の効率化はじめの一歩編集部 74巻8号 , 2022年6月 , pp.24-30

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　「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」では、過年度に本事業で先進的な事例として選定された取り組みを試験的に実施する施設等を公募し、支援を行う「試行支援事業」を実施しています。ここでは本事業において、試行を希望する施設が多く、汎用性の高い2019年・2020年の「看護業務の効率化先進事例アワード」を受賞した取り組みの一部を紹介します。なお、本号3章で報告をいただいた取り組みはここでは紹介していませんので、ぜひ併せてお読みください。具体的な取り組み事例を見たい方は、「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」ポータルサイト（https：//www.kango-award.jp/）や、本誌バックナンバーをご参照ください。

2章　事例　「看護業務の効率化先進事例アワード2021」受賞施設の実践

扉 74巻8号 , 2022年6月 , pp.31-31

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2-1　総評　優れた看護業務効率化の取り組み（2021年度）尾形　裕也 74巻8号 , 2022年6月 , pp.32-35

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　「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」を進めてきた「看護業務の効率化・生産性向上のための支援策検討委員会」委員長である筆者が、同事業について説明するとともに、「看護業務の効率化先進事例アワード2021」について総括します。

2-2　【タスクシフト・多職種連携】　小児集中治療室で取り組む特定行為実践とタスクシフト―効率的で安全・安心な看護の提供を目指して新井　朋子 , 佐野　美香 74巻8号 , 2022年6月 , pp.36-43

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　小児集中治療室において特定行為の実践などによって医師–看護師間のタスクシフトを達成した経緯と取り組み内容、超過勤務時間の削減や医師の負担軽減、看護の質の向上、チーム連携の向上など、それによってもたらされた成果について紹介していただきます。

2-3　【業務改善】　改善活動の推進による働き続けられる職場環境づくり―広島県版自己点検ツール「チャレンジ」を活用した3か年に亘る業務改善の取組堀　百合子 74巻8号 , 2022年6月 , pp.44-52

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　療養型病院において、自己点検ツールを使用しながら主に業務改善と人材育成に関する改善活動を推進しています。働き続けられる職場環境をめざして3か年に亘って取り組んできた内容と成果について紹介していただきます。

2-4　【業務改善】　看護師のケアマネジメント力を介護負担軽減と二次障害の予防に活かす―老人介護施設における看護師の役割とノーリフト推進大崎　恵美 74巻8号 , 2022年6月 , pp.53-57

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　老人介護施設において、看護師のケアマネジメント力を活かして介護職とともにノーリフトケアについて学び・実践することで、腰痛等の介護負担を軽減し、褥瘡改善の遅延や拘縮悪化等の二次障害を予防した取り組みを紹介していただきます。

2-5　【AI・ICT等の技術の活用】　新型コロナウイルス感染症クラスター下での看護記録革命！―スマホ活用で問題解決鈴木　あすみ 74巻8号 , 2022年6月 , pp.58-64

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　スマートフォンを活用することで、新型コロナウイルス感染症の院内クラスター発生下で生じた看護記録業務に関する問題を解決し、さらに時間外業務の削減や有給休暇取得率の向上、患者・家族の不安の軽減につなげていった取り組みを紹介していただきます。

2-6　【AI・ICT等の技術の活用】　新型コロナウイルス感染症対応病棟における物品搬送ロボットの活用水野　雅子 74巻8号 , 2022年6月 , pp.65-69

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　新型コロナウイルス感染症対応病棟でロボットを活用することによって、看護師の物品搬送業務および物品搬送にかかわる費用の削減、そこで働く看護師の身体的・精神的負担の軽減を実現した取り組みを紹介していただきます。

2-7　【AI・ICT等の技術の活用】　在宅サービス過疎地域における訪問看護ステーションの一元管理川上　京 74巻8号 , 2022年6月 , pp.70-75

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　ICT等の技術を活用し、在宅サービス過疎地域において訪問看護ステーションの遠隔一元管理に取り組んだ経緯と取り組みの内容、その成果などについて紹介していただきます。

2-8　【AI・ICT等の技術の活用】　新型コロナ感染症発熱外来におけるWeb問診による看護師の職業感染予防と業務負担軽減への取り組みの成果藤田　美由紀 74巻8号 , 2022年6月 , pp.76-81

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　院内で「発熱外来プロジェクト」を結成し、新型コロナウイルス感染症発熱外来でのWeb問診を行うことで、地域の発熱患者の早期発見と医療従事者の職業感染予防、業務負担の軽減を目的とした体制を整備した取り組みについて紹介していただきます。

2-9　【人員体制の工夫】　看護補助者の退職者減少を目指した「看護補助者の拡大チーム」の編成と「看護補助者ラダー」の導入五藤　陽子 74巻8号 , 2022年6月 , pp.82-87

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　開院当初からの看護補助者との協働の中で、「看護補助者の拡大チーム」の編成と「看護補助者ラダー」の導入によって、看護補助者の退職者減少に取り組んだ過程と成果について紹介していただきます。

2-10　【人員体制の工夫】　看護部働き方改革プロジェクト：「繁忙度表」を活用した「看護師長の病床・業務調整会」による人員の采配と応援体制づくり盛岡　幸子 74巻8号 , 2022年6月 , pp.88-95

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　新型コロナウイルス感染症専用病棟と一般病棟・ICU病棟の繁忙度を一元化した「繁忙度表」を活用した、緊急入院や応援看護師の采配と応援体制づくりによって各部署間の不公平感をなくし、超過勤務時間を削減した取り組みについて紹介していただきます。

3章　報告　「看護業務の効率化試行支援事業」の実際

扉 74巻8号 , 2022年6月 , pp.97-97

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3-1-1　導入支援のポイント：支援施設の報告　外来病棟一元化による勤務環境改善の取り組み三谷　尚子 74巻8号 , 2022年6月 , pp.98-99

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　看護業務の効率化は、看護職がより専門性を発揮できる働き方を推進し、質の高い看護提供体制を維持することが目的です。また、やりがいを感じられる職場づくりや看護の質向上に近づくための一歩ともいえます。総合病院回生病院（以下：当院）は、外来病棟一元化の取り組みで職場環境の改善と継続看護の効果を期待したいと考え、2020年度「看護業務の効率化試行支援事業」に参画しました。その際、2019年度受賞施設である小松市民病院の太田裕子看護部長より指導をいただきました。今回、その意志を継ぐ形で支援施設としてかかわる機会をいただきましたので、導入支援の内容について報告します。

3-1-2　導入支援を受けて：実施施設の報告　外来・病棟一元化による在宅移行期支援の実践と看護部全体応援体制の充実安部　弘美 74巻8号 , 2022年6月 , pp.100-104

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　看護部の理念である「育み育まれる」関係性を大切にしながら、より完成度の高い外来・病棟一元化をめざして、在宅移行期支援の実践と看護部全体応援体制の充実、超過勤務時間の減少を実現した取り組みについて紹介していただきます。

3-2-1　導入支援のポイント：支援施設の報告　看護記録内容の標準化とリアルタイム記録の取り組み村上　久 74巻8号 , 2022年6月 , pp.105-106

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当院の取り組み

　県立広島病院（以下：当院）の「看護業務の効率化施行支援事業」への参加は、2020年に引き続き2回目になります。

3-2-2　導入支援を受けて：実施施設の報告　看護記録の効率化による超過勤務時間の削減とワーク・ライフ・バランスの改善角田　光代 74巻8号 , 2022年6月 , pp.107-110

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　看護記録の現状分析と業務量調査の結果からなるテンプレート作成、業務移譲などの看護記録の効率化によって超過勤務時間を削減し、看護師のワーク・ライフ・バランスの改善を実現した取り組みについて紹介していただきます。

3-3-1　導入支援のポイント：支援施設の報告　患者と家族をつなぐオンライン面会の取り組み佐藤　真貴子 74巻8号 , 2022年6月 , pp.111-112

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他施設で導入する際のポイント

　支援先施設である東京都済生会中央病院（以下：実施施設）での取り組みの背景は、コロナ禍の中で面会制限に伴う患者・家族の不安の増大、医療者と患者や家族との間に患者の状態の認識について乖離が生まれてしまうことでした。このことは、柏葉脳神経外科病院（以下：当院）でも同様でした。不安を抱えている家族への対応として電話対応をしていましたが、そのために業務を中断せざるを得ない状況となり、業務増大の要因となっていました。当院でも患者の状態を家族がタイムリーに把握できないことにより、退院支援が遷延する状況となっていました。

3-3-2　導入支援を受けて：実施施設の報告　ウィズコロナでICT促進！澤田　美絵 74巻8号 , 2022年6月 , pp.113-117

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　新型コロナウイルス感染防止対策として全館面会禁止となる中、オンライン面会を導入することで、患者・家族の精神的負担の軽減をはかり、適切な退院調整につなげられた取り組みについて紹介していただきます。

3-4-1　導入支援のポイント：支援施設の報告　排尿ケアチーム立ち上げの取り組み小林　裕美 74巻8号 , 2022年6月 , pp.118-120

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取り組みの概要

　埼玉石心会病院（以下：当院）は、「看護業務の効率化先進事例アワード2020」で、患者のQOL向上をめざして院内で横断的に活動できる排尿ケアチームを立ち上げ、患者の排尿に関する困り事に早期介入し、膀胱留置カテーテル平均留置日数の短縮や術後尿失禁の改善、排尿ケアの質向上などの成果を上げた取り組みによって、奨励賞を受賞しました。

3-4-2　導入支援を受けて：実施施設の報告　患者の排尿自立を支援する排尿ケアチームの導入出雲　幸美 74巻8号 , 2022年6月 , pp.121-125

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　看護の質向上と患者の排尿自立を支援しQOLの向上に寄与していくことをめざして排尿ケアチームを立ち上げ、活動を開始した経緯とこれまでの取り組みについて紹介していただきます。

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厚生労働省補助金事業「看護業務の効率化先進事例収集・周知事業」　看護業務の効率化先進事例アワード2021 表彰式・事例報告会開催！編集部 74巻8号 , 2022年6月 , pp.2-3

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　2021年12月21日、日本看護協会は「看護業務の効率化先進事例アワード2021表彰式・事例報告会」を表彰式会場の東京ポートシティ竹芝ポートホール（東京都港区）とオンラインのハイブリッド形式で開催した。本アワードは、厚生労働省からの委託事業「看護業務の効率化先進事例収集・周知事業」として実施されており、2021年度で3回目の開催となる。

　第一部では、最優秀賞1施設、優秀賞3施設、奨励賞3施設、特別賞2施設の計9施設（右ページ囲み）の表彰式が行われ、第二部では最優秀賞および優秀賞の施設からの事例発表と過年度受賞施設と同様の取り組みを行う試行支援事業の実施報告が行われた。

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目次 74巻8号 , 2022年6月 , pp.4-5

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奥付 74巻8号 , 2022年6月 , pp.126-126

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基本情報

日本看護協会機関誌「看護」
74巻8号
(2022年6月発行)

電子版ISSN：2437-0193 印刷版ISSN：0022-8362 日本看護協会出版会

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日本看護協会機関誌「看護」 74巻8号 (2022年6月発行)

総特集 看護業務の効率化―看護業務の効率化 先進事例アワード2021

1章 総論 持続可能な看護提供体制の構築に向けた業務効率化

2章 事例 「看護業務の効率化 先進事例アワード2021」受賞施設の実践

3章 報告 「看護業務の効率化試行支援事業」の実際