画像診断 38巻6号 (2018年4月)

特集 腸の画像診断update

序説 浅山 良樹

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近年登場したカプセル内視鏡やバルーン内視鏡などの新たな内視鏡検査法は,小腸粘膜を直視下で観察することを可能にし,小腸疾患の診断に劇的な進歩をもたらした.一 方,腸疾患におけるCT検査の役割は,腸管壁のみならず,腸管外病変の評価も担っており,内視鏡検査とは相補的な関係にある.さらに,狭窄のため内視鏡では通過困難な症例においても,CTは腸全体を短時間かつ低侵襲に観察できるなど,内視鏡と比べて優れている点も少なくない.ここでは,炎症性腸疾患の代表である潰瘍性大腸炎とCrohn病についてのCT診断のポイントについて解説する.

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腸間膜虚血とは,急性上腸間膜動脈閉塞症,急性上腸間膜静脈血栓症,非閉塞性腸間膜虚血といった腸管虚血を引き起こす血管性病変の総称である.時に致死的ともなりえるため,画像での早期診断は非常に重要である.本稿では,急性腸間膜虚血のCT診断について,画像所見のみならず,臨床的に考慮すべき点なども含めながら概説する.

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腸閉塞と機能性イレウスの画像診断において,CTは閉塞部位・原因・血流動態の評価に非常に有用である.本稿ではいまだ混同されがちな用語の定義や分類について改めて整理し,基本的な読影のポイントについて述べる.また,画像診断医として知っておくべき代表的な疾患を紹介する.

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ヘルニアには,腹腔内臓器が腹腔外に脱出する外ヘルニアと,腹腔内の陥凹や異常裂孔に腹腔内臓器が陥入する内ヘルニアがある.内ヘルニアの頻度は低いが絞扼することが多く,重篤になりやすい.内ヘルニアの診断にはCTが有用で,ヘルニア門に収束する腸間膜の脈管と,ランドマークとなる血管が診断の鍵になる.

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近年は小腸腫瘍に対して,カプセル内視鏡・ダブルバルーン内視鏡・CTの3者をうまく組み合わせて診断を進めていく時代になった.小腸腫瘍の各疾患の疫学や病態などを把握しつつ,代表的な画像所見などを理解し,小さな病変も見落とさずに診断・治療を行うことが必要となる.

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大腸癌診療において,CTCは十分な感度を有し,内視鏡検査と比較して負担が少ない検査として認知されるようになった.本稿では,スクリーニング検査としてのCTCの現状を述べ,診断に際し隆起性病変としてとらえられることの多い大腸癌の形態診断の重要性と,術前の病期診断の要領について解説する.

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近年,腹腔鏡下手術を行う機会が増加しており,術前に3D-CT angiographyを作成して,動静脈の走行を把握しておくことがますます重要になってきている.本稿では,結腸癌手術に関係する動静脈の走行分類や,手術前に把握しておくべきポイントなどを概説する.

すとらびすむす

海外留学のすすめ 岡田 真広

画像診断と病理

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症例は30歳台,男性.数か月前から右鼻閉,鼻出血を繰り返していた.当院を紹介受診され,精査目的にてCT,MRIが施行された.右鼻閉,血性鼻汁あり.単純CTでは右上顎洞を充満する,内部不均一な吸収値を呈する軟部影がみられるが,骨壁の圧排および吸収像を伴っている(図1;→).MRIのT1強調像およびT2強調像では低信号域と高信号域が混在する内部不均一な構造の腫瘤であり(図2-A,B),T2強調像では腫瘤辺縁に殻状の低信号域が認められた (図2-B; ).造影T1強調像(図2-C)では内部の隔壁様構造に造影増強効果が認められた.血瘤腫と術前診断し,内視鏡下に右上顎洞腫瘤摘出術が施行された.

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赤色髄と転移との鑑別に造影は有用でしょうか?

骨梁間転移と赤色髄との鑑別は難しいと日常臨床で感じています.in phaseとopposed phaseでROIを囲って測定していますが, いくつ以上の差で有意としていいのでしょうか?(CTでの造影効果の判定のpseudoenhancementのような基準はありますか?)

画像からfat poor AMLが鑑別に挙げられる時には,レポートでepithelioidAML(eAML)の可能性について常に指摘するべきでしょうか? また,fat poor AMLが鑑別に挙げられる際,完全に癌を否定することやeAMLの除外は難しいので,最終的には手術が選択されることが多いのでしょうか?

Picked-up Knowledge from Foreign Journals

関節 青木 隆敏
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一過性骨髄浮腫症候群と骨壊死:時間分解能に優れたダイナミックMRIでの灌流パターンを用いた鑑別診断

前十字靱帯の部分線維束損傷の評価:3T MRIの高速スピンエコー法における3次元斜方等方性VISTA再構成像と2次元像との比較

肥満および過体重患者において,48か月後の体重減少はMRI検査での膝関節軟骨変化の進行を遅らせることに関連するか? 変形性関節症イニシアチブからのデータ

CASE OF THE MONTH

Case of May 黒岩 大地 , 伊藤 浩
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■ 症例 60歳台,男性.主訴:特になし. 既往歴:尿崩症(数年前より通院加療中). 現病歴:検診で炎症反応高値を指摘された.造影CTで両側水腎症と尿管の肥厚を認め,Gaシンチグラフィで両側大腿骨,脛骨に集積を認めた.精査のため,単純X線撮影,単純MRI,FDGPET,骨シンチグラフィが施行された. 考えられる疾患は何か?

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30歳台前半,男性. 主訴:頭痛. 現病歴:数日前より頭痛あり.継続するため近医受診.CTにて脳腫瘍を指摘され,精査目的に当院脳神経外科紹介となった. 既往歴:特記事項なし. 考えられる診断名は?

Refresher Course

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dual energy CT は40 年以上の歴史があり,実用的な時間で撮影可能となったdual energy CTが導入されて10 年以上が経過したものの,臨床に広く使用されているとはいえない.Philips 社の2層検出器CTであるiQon CTは,すべての検査でdual energy CTが可能であり,画質が良いという利点がある.本稿では,このiQonCT の特徴と臨床的有用性について述べる.

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画像診断
38巻6号 (2018年4月)
電子版ISSN:2432-1281 印刷版ISSN:0285-0524 学研メディカル秀潤社

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