画像診断と病理
血瘤腫
新家 崇義
1
,
田中 健大
2
,
多田 明博
3
1岡山大学病院小児放射線科
2岡山大学病院病理診断科
3岡山画像診断センター
キーワード:
血瘤腫
Keyword:
血瘤腫
pp.504-505
発行日 2018年4月25日
Published Date 2018/4/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000000500
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症例は30歳台,男性.数か月前から右鼻閉,鼻出血を繰り返していた.当院を紹介受診され,精査目的にてCT,MRIが施行された.右鼻閉,血性鼻汁あり.単純CTでは右上顎洞を充満する,内部不均一な吸収値を呈する軟部影がみられるが,骨壁の圧排および吸収像を伴っている(図1;→).MRIのT1強調像およびT2強調像では低信号域と高信号域が混在する内部不均一な構造の腫瘤であり(図2-A,B),T2強調像では腫瘤辺縁に殻状の低信号域が認められた (図2-B; ).造影T1強調像(図2-C)では内部の隔壁様構造に造影増強効果が認められた.血瘤腫と術前診断し,内視鏡下に右上顎洞腫瘤摘出術が施行された.
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