画像診断 36巻12号 (2016年9月)

特集 薬剤と画像 −画像所見から薬剤による変化を想起する−

序説 松島 理士

中枢神経領域 松島 理士
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中枢神経領域においても薬剤に起因する病変や画像所見は様々存在し,容易に生検ができない領域であることも併せて,画像所見からこの可能性を想起することが画像診断医に求められる.ここでは様々な薬剤に起因する中枢神経領域の病変や画像所見について概説し,画像所見から少しでもその可能性を想起できる手助けになれば幸いである.

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肺障害を呈する原因疾患は,薬剤のほかに感染症,血管性病変,腫瘍,膠原病など多岐にわたる.確定診断は困難であることが多いが,その中で,画像所見と臨床情報から薬剤性肺障害の可能性をある程度考えることができる.本稿では,薬剤性肺障害の概要と臨床病型,画像所見の特徴,その他の疾患との鑑別について解説する.

腹部領域 市場 文功
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日常臨床で用いられる薬剤の合併症・副作用について,腹部画像診断で認めうる所見とその鑑別診断を中心に解説する.

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女性生殖器における薬剤の影響は,主に卵巣ホルモンの変化に関連する.女性生殖器は性周期内で日々変化を呈しており,その正常形態の理解がまず必要である.本稿では,タモキシフェンをはじめとする外因性ホルモン,化学療法などその他の薬剤の影響について,画像所見を中心に概説する.胎児の薬剤による変化についても,症例を中心に触れる.

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薬剤による骨軟部障害は従来からよく知られており,ある専門領域の限定された患者群に対する治療薬として使われる薬剤によるものと,生活習慣病をはじめプライマリケアとして広範に使われている薬剤によるものとがあり,特に後者は治療対象となる人口が多いためその知識は重要である.新薬の登場により日々刻々と薬剤は変遷しており,範囲も広いためすべてを網羅することはできないが,画像診断で知っておくと有用と考えられる薬剤性骨軟部障害について,各論として述べる.

先行投与薬剤と核医学検査 内山 眞幸
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薬剤の動態を画像化し定量化する核医学検査は,先行投与された薬剤の影響を多く受ける検査である.核医学検査と薬剤の関係を議論する場合,同時期投与薬剤の休薬など前処置,通常みられる薬剤が画像に及ぼす影響,薬剤誘発性疾患での臓器機能評価の3点に分けて,薬剤と検査との関係を考える.

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日常臨床では,多くの薬剤が使用され,各々の薬剤には少なからず副作用があり,稀に重篤な合併症を引き起こすことがある.また,その合併症はしばしば画像に映っているが,正確に診断することは非常に難しい.なぜ診断が難しいのか…….“臨床医も想定していなくて,依頼情報に詳細な記載がない”“薬剤の副作用は多彩で,また特異的な所見が少ない”“原疾患と薬剤の副作用が複雑に重なり合い,評価が難しい”などがある.しかし,薬剤の合併症は致命的な場合もあり,また過度の検査や治療を回避する上でも合併症の画像診断は重要である.

すとらびすむす

わかりやすい話 天野 康雄

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症例は50歳台,女性.2か月前より右腹部腫瘤を自覚.痛みはなかったが,徐々に増大しため,精査加療目的で当院を紹介受診した.

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「脳梗塞は皮質から傷害されないとおかしい」とありますが,非典型的なパターンはありますか? ある場合,それはどのような病態であるか教えてください.

痙攣後脳症の背景に硬膜動静脈瘻があった症例について,発症時やその周辺でT2強調像やTOF法などで後方視的にみて硬膜動静脈瘻の所見が同定できるのかを教えてください.またもし同定できなかった場合,痙攣後脳症をみた際,どのような場合に疑わなければならないのでしょうか?

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肺クリプトコックス症は,基礎疾患を有しない患者に発症する原発性肺クリプトコックス症と,基礎疾患を有する続発性肺クリプトコックス症に分類される.原発性では,一般に画像上結節影を呈し比較的緩徐な経過をとることが多いとされており,急速に進行する例は稀である.今回我々は,両側肺に多発結節影を呈し,急速に進行した原発性肺クリプトコックス症を経験したので,文献的考察を含めて報告する.

Picked-up Knowledge from Foreign Journals

子宮腫瘍 藤井 進也
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子宮アデノマトイド腫瘍26 例のMRI 所見と病理所見

子宮頸部神経内分泌癌のMRI 所見・病期診断と病理所見との対比

Lynch症候群に関連した子宮内膜癌のMRI所見:症例報告

CASE OF THE MONTH

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60歳台,女性.主訴:血痰.既往歴:脳動脈瘤,虫垂炎,子宮筋腫術後.現病歴:3か月前から血痰を認め,精査が施行された.

救急CT診断演習

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80歳台,女性.主訴:後頸部痛,しびれ.既往歴:急性心筋梗塞,膵炎

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原発性アルドステロン症について,画像所見や内分泌学的な診断から治療に至るまで,放射線科医として最低限知っておくべき知識をまとめた.副腎静脈サンプリングの意義,重要性,適応などを理解していないと,原発性アルドステロン症にかかわっていくモチベーションも生まれない.近年,超選択的副腎静脈サンプリング,副腎部分切除術,副腎腺腫のラジオ波焼灼術などいくつかのトピックがあり,今後,内分泌内科医や泌尿器科医と円滑なコミュニケーションをとり,より良い診療を行っていくために,十分に原発性アルドステロン症を理解しておく必要がある.

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画像診断
36巻12号 (2016年9月)
電子版ISSN:2432-1281 印刷版ISSN:0285-0524 学研メディカル秀潤社

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